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吸取紙に文字が移る瞬間が見たいなー、スペエドの3はスペエドの2のことをどう考えているのかなー・・・と日々考えている青年が、ある日唐突「土星にいかないと!」と思いつき、その瞬間牧神に変身してしまう。裸になって駆け回りたくなり、自然動物園に行き、知り合った女の子はニンフになって2人で心地よく暮らしましたとさ、という話。「なんじゃそら!」という声が聞こえてきそうですが、そうとしか説明できないのがある意味『牧神の春』の魅力です。小川さんは学生時代この作品に出会ったそうですが、途中に出てくる意味不明な言葉の羅列の部分をみて、「これを題名にして短編を書いてみたい」と思ったのだとか。私には「なんじゃこれ!」としか思えなかったのですが・・・これが芥川賞作家と凡人の違いですね。

(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2019年03月10日
多和田葉子『献灯使』
2019年03月03日
ロスタン『シラノ・ド・ベルジュラック』
2019年02月24日
ジョン・スタインベック 『怒りの葡萄(下)』第二週
2019年02月17日
ジョン・スタインベック 『怒りの葡萄(上)』第一週

アーカイブ
牧神の午後への前奏曲/横山幸雄(編曲、ピアノ)
牧神というとまずドビュッシーのこの曲がうかびます。今回は、横山幸雄さんが編曲したピアノ・バージョンで。
小交響曲「春」/アール・レスピラン(演奏)
「牧神の春」にちなんでフランス近代の作曲家、ミヨーの小交響曲「春」。
春に/ジャック・ブレル
中井英夫はシャンソンの知識を駆使して代表作「虚無への供物」を書きました。そこで、春にちなんだシャンソンを選びました。「牧神の春」は一筋縄ではいかない春でした。
 
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