私たちの大好きなダメ男が出てくる物語なのではと期待していましたが、どうしようもない男性が出てくる出てくる!小川さんは「これは恋愛小説というより犯罪小説」と言ってらっしゃいましたが、私としては「恋愛小説というよりダメ男の見本市小説」と表現したいくらいです。主人公のデ・グリュを筆頭に、わかりやすい酷さのマノンの兄、何度裏切られても助けちゃうお人よしティベルジュ、中途半端に2人の恋を応援するT氏、デ・グリュを買いかぶりすぎて大変な事態に追い込まれる修道院長もダメ男コレクションに入るでしょう。マノンの美しさも人を不幸にしますが、周りが手を差し伸べずにいられないデ・グリュも、また“魔”ですね。
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