あらすじを説明してと言われてもなかなか難しく、でも一癖も二癖もある登場人物たちの行きつく先が気になって一気に読んでしまった作品。「小川さん、これはジャンルで言うと何小説なのでしょうか」と疑問を投げかけたところ、「私は同性の恋愛小説じゃないかと思っているんです」。かつては男性と交際していた主人公の秋一。岩手へ移り住み淡々とした毎日を送っているのに、日浅のこととなると感情が大きく揺れたり、極端に行動的になったり・・・。なるほど、その原動力は日浅への愛情だったのですね。ラストそれまでと同一人物は思えない行動力で日浅への実家へおしかけた秋一ですが、その後どのように生きているのか、気になってなりません。
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