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「日常の些細な出来事を小説にする。それが純文学です」。純文学ってどんなものなのですか?という私の問に、実にわかりやすく答えて下さった小川さんの言葉ですが、『童謡』はまさに純文学のお手本のような一冊です。主人公が高熱を出し入院して完治するまでという、あらすじを説明すると「それだけ?」な作品なのですが、少年時代と決別する瞬間を描いていたり、主人公と友人と少女の三人の関係がなんとも気になったり、男の子の思春期特有の心模様が表現されているなど、いくらでも深読みできてしまう物語なのです。これを教科書で読む中学生たちには、どんなところがささるのでしょう。中学時代が遥か遠いアラフォー的には気になります。

(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2016年8月28日
ヨハンナ・シュピリ
『ハイジ 上・下』

2016年8月21日
三島由紀夫
『命売ります』

2016年8月14日
水木しげる
『のんのんばあとオレ』

2016年8月7日
朽木祥『八月の光』

アーカイブ
前人未到のハイジャンプ/スガシカオ
主人公は、以前、高跳びが得意でしたので選んでみました。
THE LAND OF COUNTERPANE/ジンジャー・サンズ
吉行淳之介さんは、宮城まり子さんがもっていた外国の童謡詩集をみて短編小説を書き「童謡 童謡に触発された短編集」という本を出版しました。今回の「童謡」の発端は、「宝島」のスティーブンスンが書いた「蒲団の国」という詩です。歌とメロディは、現代のシンガーソングライター、ジンジャー・サンズです。
WALK LIKE A MAN/THE 4SEASONS
繊細な少年に、胸をはって歩いて行ってほしいという願いをこめて選びました。
 
今まで紹介した作品
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