“かいじゅう”一つとってみても、他の何にも例えられない不思議な風貌をしているこの絵本。作者のセンダックは「挿絵が大胆でありながら圧倒まではしないような本」を目指したそうですが、その狙いは成功していますね。小川さんはマックスにいたずらされて驚いているクマの人形と、困り顔のワンコ、そしてかいじゅうたちの中で踊っているマックスの恍惚の表情がお気に入り。私はずーっとワルい顔をしていたマックスが、ラストで見せる少し大人びた表情が好きです。それにしても病弱だった少年時代のセンダックの枕元で、ひたすら怖い物語を聞かせ続けたというお父さん。個性的な英才教育は見事に実を結びました!
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