芸術的な料理の腕前を長年封印されていたバベットが、大金を手にしたことで才能を解き放ち、最高の料理芸術を披露するという物語。家事の切り盛りが上手い家政婦の正体が、実は偉大な芸術家であり、“芸術”とは何かを崇高に指し示してくれるのですが、最後の最後浮世離れした姉妹のバベットに対する反応が、どうもトンチンカンに思えてちょっと笑ってしまいました。今回のテキストにはもうひとつ『エーレンガート』という作品も収録されていますが、バベット同様かっこよく清々しい女性が出てきます。武士のようなエーレンガートの物語、こちらもオススメです。
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