真摯に自然を学ぼうとする人であれば、山小屋のおじいさんであろうが、女子学生であろうが、彼らへの賞賛の声を惜しまない物理学者の中谷宇吉郎。自然現象の楽しさ、奥深さを教えてくれるエッセイなのはもちろん、宇吉郎自身の温かい人柄も伝わってくる作品です。「何か思いついたらおっくうがらずにちょっとでも手を付けることが大切。一度手を付けると忘れないけれど、そのままにしておくとどんどん忘れるものだから」という宇吉郎の若い研究者に対するアドバイスは、学びや仕事、家事、人間関係など、どんなことにもあてはまるまさに金言! この本の中の忘れられない“教え”となりました。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |