小川さんが子どもの頃大好きだったという『トムは真夜中の庭で』。少女の頃はハティになりきり、街でちょっとぼんやりしている男の子を見かけると、「あの子、トムじゃないかしら?」とドキドキしながら期待に胸ふくらませていたそうです。私が子どもの頃なら、「トムみたいに扉の向こうに広がる過去の世界に行ってみたい!」と夢見ると思うのですが・・・やはり後に作家として名を馳せる人は、子どもの頃から視点が違うのですね。ところで小川さんも大好きというラストシーン、私もジーンとしながら読みました。トムが“抱きしめられた”のではなく、トムが“抱きしめた”、という点が素敵だなと思いながら・・・。
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