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天才物理学者が幼少時代、青年時代、どんな風に何を感じながら成長してきたかを知ることが出来る作品。私は中でも結婚のエピソードがお気に入りです。『孤独だった』という言葉を何度も繰り返す湯川博士ですが、新婚当初、お寺の石段を独身気分でどんどん上ってしまった時、はっと気がつき新妻を見ると息を切らしながら一生懸命追ってくる・・・この時博士は『私はもはや、孤独な旅人でなかった。助け合って歩んでいくべき道連れがあったのである』という言葉を綴っています。奥さまに関する記述は少ないけれど、可愛らしく明るい人柄で博士を支えた様子を伺い知ることができます。奥さま・湯川スミさんも著書「苦楽の園」を残されているので、こちらにも興味津々です。
(アシスタント:藤丸由華)

2009年03月08日
有島武郎
『生れ出づる悩み』

2009年03月01日
ウェブスター
『あしながおじさん』

2009年02月22日
山田詠美
『放課後の音符
(キーノート)』

2009年02月15日
井伏鱒二
『山椒魚』

アーカイブ
第三高等学校寮歌 逍遥の歌/加藤登紀子
「紅萌ゆる丘の花〜」京都の第三高等学校に入学した湯川秀樹青年は学校の寮歌を覚えるのに忙しく、それはひとつひとつが胸の膨らむような歌であった、と記しています。
パリの屋根の下/アルベール・プレジャン
湯川青年はフランス映画を楽しんだり、京都の日仏学院でフランス語も学びました。 この映画のテーマ曲は口ずさむこともあったほど。 実はいろいろな音楽の思い出が出てくる1冊です。

Days Are Numbers (The Traveller)(旅人は星を数える)/アラン・パーソンズ・プロジェクト
「未知の世界を探求する人は地図をもたない旅行者である」と記した湯川博士。この曲の歌詞には「一日、一日と日をつみ重ね、星を見上げてごらん。手が届かないほど遠くだけれどいつかわかるかな、自分がどこにいるのか」という一節があります。

 
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