87年にこの「キッチン」で「海燕新人文学賞」を受賞した吉本ばななさんですが、翌年にこの賞を受賞したのは、我らが小川洋子さん!そんなこともあって今日は作家にとっての「新人賞」について話が弾みました。・・・と言いたい所なのですが、小川さん、その話になると途端に静かに。なんでも『デビュー作は奥深くにしまいこんで、できれば読みたくないもの。あの作品のことを考えると、新人賞の選考委員をする時など、本当に優しい気持ちになれます・・・』だそうです。そんなこんなでデビュー作「揚羽蝶が壊れる時」を隠したがる小川さんですが、そうは世の中がさせません。とても繊細な小川ワールドの原点、読んでみてはいかがでしょうか!(嗚呼また小川さんが静かに・・・)
(アシスタント:藤丸由華) |