メッセージ
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80年の時代を超えて今ベストセラーに。なぜ今、私たちの心に刺さるのか・・・小川さんの分析を楽しみにオンエアに臨みました。私は、虐げられた労働者たちが「戦い」を起したその結末が「失敗」に終わったという点、なぜ「成功」を描いてハッピーエンドにしなかったのかが疑問でした。そんな問いかけに小川さんは『成功という結末では、ここまで人々に支持されたかどうか。戦いが失敗に終わったからこそ、心に響く大きな何かがあるのではないでしょうか。』確かに人生、上手くいかないことのほうが多いもの。時代は違えど、もがき苦しみながら生きていく私たちと蟹工船の労働者たち、共鳴する点も多いのかもしれません。
(アシスタント:藤丸由華)

2008年8月31日
AAミルン作(石井桃子訳
『クマのプーさん』


2008年8月24日
カミュ
『異邦人』


2008年8月17日
小川洋子
『博士の愛した数式』


2008年8月10日
野坂昭如
『火垂るの墓』


アーカイブ

アイ・ゲス・アイ・プランテッド/ビリー・ブラッグ&ウィルコ
「蟹工船」の生き生きした描写に通じるような、結束して闘う労働者の歌。1930年〜40年代に活躍したアメリカのフォークシンガー、ウディ・ガスリーの曲を、ビリー・ブラッグとウィルコがコラボレーション。

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲 / ヨゼフ・シゲティ(ブリティッシュ交響楽団)
1932年12月9日、非合法活動中の多喜二は、日比谷公会堂にベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を聴きに行く。ヴァイオリンはハンガリーのシゲティ。隣の席は、送られてきた招待券の弟三吾。「兄の想い出」の中で三吾は、「生きる喜びを感じた」と兄が言ったほどの演奏だったと書いています。多喜二が聞いたシゲティの、録音も同じ1932年の演奏でお送りしました。

パワー・トゥ・ザ・ピープル / ジョン・レノン
「さて、おまえたち仲間に聞きたいことがある、自分の女房をどんな風に扱っている?女に身も心も捧げてもらいたいと思うならまず彼女の人格を尊重してやること」という一節が、母や田口タキを大切にし、女性の自立をも訴えた多喜二の主張と重なります。

 
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