「火垂るの墓」野坂昭如
大泣きしてしまうこと必至だったので、今まで一度も見られなかったアニメの「火垂るの墓」。その原作ということで涙覚悟でページをめくりましたが、戦争孤児たちが直面した、社会のあまりの厳しさ、残酷さに、ただただ驚くばかり。野坂さんは自分を主人公の少年に重ねて、戦争で亡くなった妹さんのためにこの小説を書かれたそうですが、戦争を知らない私たちに、その恐ろしさ、むなしさ、悲しさを伝えてくれます。現代に生きる私たちの生活は、戦争を体験した方たちの悲しみの上に成り立っている・・・こういう作品を読むと痛感します。
(アシスタント:藤丸由華) |