『貧しさは名作を産みますねぇ』。文中の『察しはつくだろうが私にはまるで金がなかった』という件が小川さん、相当ささったようでした。そんな若者らしい境遇、感覚、悩みが綴られた「檸檬」。基次郎はきっと繊細な感じの人物だったんだろう・・・と、著者の写真を見てみると・・・そこには「柔道一直線!」的な頑丈そうなお顔が。さらに宇野千代に『この人は危ない』と言わせたという逸話が残っていたので、どんな危うさなのだろうかと思いを巡らせていたら・・・なんてことない、千代の前で激流に飛び込んだという「向こう見ずさん」でした。作品とのギャップが大きい作者、これまた楽しいポイントですね。(アシスタント:藤丸由華) |