最後のページに行き着いた時『ああ、これでやっと寝られる・・・』。睡眠を削ってでもその結末を知りたくなる、心はやる1冊でした。「女の一生」「人間関係」「社会問題」そして「歴史」。様々なテーマの下、小説を書き上げてきた有吉さんですが、小川さんいわく『ここまで何でも書ける作家は、有吉さん以降出ていない』そうです。幕末が舞台のはずなのに、まるで見てきたような描写、そして現代人の私たちにも通じる登場人物たちの心の内。一体、有吉佐和子とはどんな人物だったのか。娘さんの有吉玉青さんのエッセイも読みたくなりました。(アシスタント:藤丸由華) |