華やかなシーンずくめのこの作品。絢爛豪華な場面に埋もれない、個性あふれる人物が数多く登場しますが、小川さんと私が最も気になったのは、ギャツビーが生涯をかけて追い求めた女性・デイズィです。しかし「気になった」訳は、富も名誉も手に入れているギャツビーがそこまで固執した、彼女の魅力がわからない・・・という意味で。美しいけれど、浅はかでふわふわと刹那的な生き方をしているデイズィ。つかみどころがないからこそ、お金で買えない彼女の愛に執着したのでしょうか。最後の最後の彼女の行動が、さらにエンディングの悲劇を哀れなものにしています。(アシスタント:藤丸由華) |