メッセージ
today's topic

題名の美しさから一気に引き込まれる「錦繍」は、元夫婦であった亜紀と靖明の間で交わされる、往復書簡形式の作品。2人は手紙を交わす中で過去の出来事を振り返り、死の意味を模索し、やがて未来に向け進んでいくですが、2人の人生には個性的な人物達が次々登場するのです。小川さんのお気に入りは『この人の生まれもっての母性は凄い!』と評する、靖明が現在暮らしている令子。私が気になるのは亜紀の父。苦しむ娘をちょっとずれた方法ながらも懸命にサポートしていく様子は、悲しくもあり、時にはお茶目にも映ります。さて、どの人物に興味をもたれましたか?(アシスタント:藤丸由華)

2007年10月14日
松尾芭蕉
『おくのほそ道』


2007年10月7日
太宰治
『走れメロス』


2007年9月30日
ボリス・ヴィアン
『うたかたの日々』


2007年9月23日
カレル・チャペック
『ダーシェンカ』



アーカイブ

/ 竹内まりや
アルバム『IMPRESSIONS』より。昔の恋人と駅で再会するという内容の名曲は「錦繍」の冒頭シーン、蔵王での再会と重なります。

モーツアルト交響曲39番 / ウィーンフィルハーモニー管弦楽団・指揮レナード・バーンスタイン
本作の重要なモチーフ。主人公亜紀はモーツアルトいう喫茶店でこの曲と出会い「生きていることと死んでいることは同じかもしれない」と感じます。そこから元夫との文通が始まる、という1曲です。「この小説を読み終えるとCDやさんに走りたくなります」と小川さん。

GO LEAVE/ アンネ・ソフィー・フォン・オッター
スウェーデンのメゾソプラノ歌手とエルビスコステロのコラボレーションアルバムより。主人公の最後の決断と重なる歌詞です。

今まで紹介した作品
当サイトは Amazonアソシエイトプログラムを利用しています。