はからずも、大金を手にしてしまった、男・茂木に、「とんでもない美女たち」が群がり始めた。今夜茂木は、セレブが集うラウンジで、美女と待ち合わせ。
茂木:ごめんね、めぐみちゃん、また急に呼び出して。
めぐみ:いいえ。あ、茂木さん、この前は、お金だけ受け取って、帰ってしまってごめんなさい!
茂木:いいよいいよ! …そういえば、お風呂、直った?
めぐみ:おかげさまで。茂木さん、ありがとうございました!
茂木:そのくらいお易い御用だよ! 請求書かいてもらった? いくらかかったの?
めぐみ:それが、お風呂と排水溝とパイプも壊れてたみたいで…5800万円だったんです!
茂木:あぁー! 5800…万円!?
めぐみ:そう言われてしまって。
茂木:めぐみちゃんだまされてるんじゃないのかな? そういえば5800万円と言ったら明治時代にね…
めぐみ:明治時代?
明治時代、赤十字の活動に深く感銘を受けた、佐野常民(さのつねたみ)は、博愛社を創設。
西南戦争で敵味方の区別なく負傷兵の手当を行なった。
博愛社が西南戦争で使った救護費総額を現在のお金に換算すると!なんと!およそ5800万円!!
茂木:すごく大きな愛を持った人だったんだねー。
めぐみ:私にとって茂木さんは、佐野常民さんです!
茂木:え!? めぐみちゃん、嬉しいよ! はい! 5800万円!
めぐみ:茂木さん! ありがとうございます! これで……
茂木:…ん? これで?
めぐみ:これで………あの……失礼します!
茂木:え? ちょっとめぐみちゃん! 話、があるのに、え? めぐみちゃん? めぐみちゃーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!
【 佐野常民 】の回
2015.08.10
ゲンキンな歴史