聴取期限 2021年12月6日(月)PM 22:00 まで
ちゃんみな「はぁ…気持ちいいですね、風の音は。」
ちゃんみな「私は今、校舎の屋上に来ています。風がいいですね。この時期はちょっと寒かったりするんですけど、それが良かったりもしますね。」
ちゃんみな「私の通っていた学校は、自由に屋上に出入りなかったんですよ。昔は自由に行けて、屋上でぼーっとしたり考え事したりした生徒がいたらしいんですけどね。私が入学する3年ぐらい前から入れなくなっちゃいました。でも勝手に入っちゃってる人はいましたね。私は行かなかったですけどね。」
ちゃんみな「生徒のみなさん、こんばんは。ちゃんみなです! 今日から4日間よろしくね! 」
M. ハレンチ / ちゃんみな
ちゃんみな「SCHOOL OF LOCK! には3度目の登校になります。先月10月にゲスト講師として来させてもらって、今回は期間限定のLOCKS! として、こんなに早く講師を務めさせてもらうとは思っていなくて、すごく嬉しいです! 同時にすごく緊張しています。ちゃんみなです、よろしくお願いいたします! 」
ちゃんみな「それにしても、私が23歳にして先生と呼ばれる日が来るなんて…本当に光栄でございます。何を伝えられるか、精一杯考えて考えて考えて考えてきたので、皆さんに特別な時間をシェアできたらなと思います。」
ちゃんみな「今回担当させていただいたということで、私の思う“人生”みたいなものをみなさんとシェアできたらなと思います……」
ちゃんみな「 “想像力” と書きました。」
ちゃんみな「みんなはいろいろな物事に対して、想像力ってどれくらい働かせているのかな? 私、『なんで人間はこうなんだろう? 』とか考えたり勉強することが好きなんです。そんな中で、調べてて興味深いなと思ったことがあります。」
ちゃんみな「想像してそれをシェアできるのって、人間だけらしいんです。」
ちゃんみな「他の動物は、想像することができても、それをシェアしてみんなで共有することができないんですよ。想像をシェアしたり共有したりすることで、人間はチーム力がつくし、共感してもらうことができる。例えば、日本語韓国語中国語…いろんな言葉を独自に生み出して、みんなで力を合わせることもできるし、対立することもできる。」
ちゃんみな「そういうことができるのは、唯一人間だけだと私は聞きました。私たちの持ってる想像力っていうのは、プラスにもマイナスにも働くっていうことですね。」
ちゃんみな「私も結構幼少期からいろいろあったんですけど…私のことをあまり知らない方もいると思うので、ちょっと説明させてください。」
ちゃんみな「私は韓国で生まれたんです。3歳ぐらいまで韓国にいて、7歳の時に日本に来ました。3年の空白は基本的に、日本と韓国を行ったり来たりしてたんですけど。アメリカにもいたことがありますね。」
ちゃんみな「日本に来たのが7歳の時だったので、日本語も今みたいに流暢じゃなくて、あんまり喋ることができなかったんですよ。その当時友達もあんまりいなかったから、急に外人が入ってきた! みたいなことにちゃって、宇宙人扱いみたいな、いじめに遭ったんです。結構ひどかったんですよ、石投げられたこともあったし、池に落とされたこともあったし、いろんなことがありました。」
ちゃんみな「そんな時に、私は逆に外に出て、ダンスを始めたんですね。そうしたら、その独特さが評価されたりしたんですよ。なので、いる場所によって自分の持つ特性っていうものは、その人の想像力によって、褒められたり貶されたりすることがあるんですね。それは大人になっても変わらないですけど。」
ちゃんみな「つまり何が言いたいかと言うと…想像力が足りてるかどうかで、言葉って人に対して武器になったりならなかったり、救われたりするんじゃないかな? と思っています。」
ちゃんみな「昔からこういう考え事をする性格なので、歌詞を書いたりメロディを考えたりしてたし、今自分の想像力を活かす仕事につけていて、良かったなと思ってます。」
ちゃんみな「みんなはどう思ってるのかな? もし今いじめられてしまっていたり、誰も共感してくれないとか思っていたりしたら、それはもしかしたら、想像力が足りていないだけかもしれない。」
ちゃんみな「私は一歩外に出て、自分の思ってること、自分の想像、夢みたいなものを言葉にして共有したことによって仲間も増えたし、私のことが好きって言ってくれる人にも出会えた。逆に『理解できないよ』って今でも言われることももちろんあるけど。」
ちゃんみな「私は音楽を通して、君の一番の理解者でありたいなと思っていますし、君が思う“悩み痛み”そういうものを、自分の想像力を通して色んな所に発信したいなと思っています。それが“ものを作る”ということだと思います。」
ちゃんみな「これは言おうか迷ったんだけど……最後に改めて、黒板を書かせていただきます。私がすごく人生において大切にしてること。」
ちゃんみな「 “どう死にたいの?” 」
ちゃんみな「すごいヘビーな言葉に聞こえるかもしれないんだけど、私が人生においてすごく大事にしてることです。“どうなりたいか”って聞く人ってたくさんいると思うんだけど、私は “どう死にたいか” っていうものを重視して生きています。」
ちゃんみな「一個一個ゴールだと思うと、やっぱりしんどいのよ。自分が死ぬ時なんてそれこそもちろん想像できないけど、誰の手を握っていたいか? 誰のこと思い出したいか? 自分のどういう所を許せてたいか? どういう状況で、どういう環境で、どういう人に愛されて息を引き取りたいか? どう美しく死にたいか? それは本当に、あなたが決めていいこと。もちろん前提として、健康でいなきゃいけないんだけど。“どう死にたいの?”っていうことを、一度考えてみるのもいいんじゃないかなと思います。」
M. 想像力 / ちゃんみな
ちゃんみな「今流したのは、私の曲『想像力』っていう曲です。この曲は、昔から私が見てる夢だったり想像だったりが、変なものかもしれないって思ってしまった時があって、その時に書いた曲です。」
ちゃんみな「その時は、病院に行ったりとかしたんですよ。これ勘違いして欲しくないのが、病院に行く事って悪いことじゃないですよ。日本だと特に、病院に行ってることが恥ずかしいと思われることも結構あるんだけど…恥ずかしいことじゃないから! 」
ちゃんみな「本当に悩んでる人に親身になってくれる先生がいる可能性もあるし。私のこの曲は、そんな先生がいなくて、理解されなくて嫌だったっていう話なんですけど(笑)」
ちゃんみな「いろんな悩みも、私はこうやって曲にできました。というわけで、みなさんきっともっと、素晴らしいことができると思います。それではまた明日、お会いしましょう。やっぱり屋上って良かったですね。大胆になれる… お相手はちゃんみなでした! 」
★ちゃんみなLOCKS! は明日も開講します! 明日はどこから授業を届けてくれるのか? お楽しみに!
聴取期限 2021年12月6日(月)PM 22:00 まで