性別の個性はなぜ尊重してもらえないんだろう。
2022
放送後記

性別の個性はなぜ尊重してもらえないんだろう。

こもり校長

毎週月曜日のこの時間は、『SOCIAL LOCKS!』。生まれた環境のこと、性のこと、障がいのこと、さまざまな生徒の声を届けていきます。

ぺえ教頭

今夜、声を届けてくれるのは…!

お日記

RN お日記 福岡県 16歳 高校1年生です。
私は、体は男の子です。でも、男の子という性別があまり好きではありません。心は女の子かな、と思っています。

幼いころから、かわいいものが好きで、かっこいいと言われるより可愛いと言われる方が嬉しいと感じてきました。それに男の子といるより女の子といる方が居心地が良くて、女の子とよく遊んでいました。

中高生になるにつれて、男子と女子で分けられたり、男女で体育の授業内容が違ったり、フィールドワークでグループ分けをする時に、自分自身違和感を感じて、より強く女の子で生まれたかったと思うようになりました。

先日、親しい女の子の友達に、勇気を出してカミングアウトすることができました。するとその子は、「そうだったんだね」と受け入れてくれて、本当の私の話を聞いてくれました。その時間は、とても幸せな時間でした。それ以降、女の子として接してくれるようになったのも嬉しかったです。
本当は、学校生活でもっと自分の個性を出してみたいです。女の子のかわいい制服が着てみたいです。髪の毛ももう少し長くしたいけど、男子は校則で耳にかからない長さまでしか許されないので、我慢しています。

女の子の友達といる時に、どうしても周りの目が気になってしまいます。それは、女子の中に私がいるからです。私は、ただ女の子の友達と一緒に居たいだけなのに、勇気が必要です。

この個性のことは、まだ親にも話せていません。学校では、「自分らしくやりたいことをやろう」と言う個性を大切にする風潮になっているのに、性別の個性のことはなんで尊重してくれないのかな?と感じています。
女子はスラックスの制服を選べるのに、男子はスカートを選べません。クラスメイトだけでなく先生からも、何を言われるか分からないと思ってしまい、カミングアウトするのは怖いです。

これから今よりも学校や社会などがもっと多様性を認め合える社会になって、みんなが性別に関係なく学校生活を楽しめるようになったらいいなと思います。

こもり校長
こもり校長

こうして声に出して喋ってくれて、この場を選んで言ってくれたことが、俺はすごく嬉しい。

ぺえ教頭
ぺえ教頭

「今は女の子の友達と仲良くしていて、周りの目が気になる」って言っていたけど、私からひとこと言わせてほしい。

“居心地の良さ”を選び続けて、そこを信じ続けて生きてほしい。気にするな! 気にしちゃダメよ。

こもり校長

だから、校則とかで“?”と思うところはあるかもしれないけど…。

ぺえ教頭

今すぐ校則を変えることはできないと思うから、高校を卒業したら、今抱えているモヤモヤとか、本当はやってみたいファッションとか、思いっきり爆発させる。それはもう、私と約束しましょう。

こもり校長

そうだよね。声を届けてくれてありがとう。
『SOCIAL LOCKS!』では、引き続き色々な生徒の声を届けていきます。

ぺえ教頭

みんなにわかってほしいのにわかってもらえないこと、毎日の中で“もっとこうなればいいのに”と思っていること、ぜひ直接届けてください。特設サイトで待ってます!

2022.10.10性別の個性はなぜ尊重してもらえないんだろう。
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