山口「はい、授業を始めますから席に着いてください。マンガを読んでいる人はマンガをしまいなさい。Twitterを開いている人はTwitterを閉じなさい。Instagramを開いている人はInstagramを閉じなさい。授業が始まりますよ。今日はなんか声の響き方が違うと思うんですけど、まずは黒板を書きます。……先生がどこにいるかを発表するぞ。」
「実は、一郎先生は今、静岡県のとあるカラオケボックスに来ております。これね、何十畳くらいだ……30畳くらいの馬鹿でかいカラオケボックスに来ていますよ。カラオケボックスから送る今夜のサカナLOCKS!は、カラオケの授業!」
「カラオケの採点機能で高得点を出すコツがあります。先生、調べました。カラオケの採点機能がどういう基準で採点されているのか……まずは、音程。これが得点の大きなウェイトを占めております。音程に自信がないときはキーを上げたり下げたりして、自分の歌いやすいキーに調整してください。それによって音程が安定すると思いますよ。低い声って難しいのよね。高い声は練習すれば出るようになるから。」
「続いては、表現力。ビブラートや抑揚も得点になります。こぶしとかね……こぶしを効かせるっていうのは実は重要だったりするんですよ。抑揚はマイクを近づけたり離したりして表現することもできます。これはオンマイク、オフマイクって言うの。これは僕らもライブの時にやります。(マイクに近づいて……)これがオンマイク。(マイクから離れて、声が遠くなって……)これがオフマイク(笑)。」
「そして最後は、安定性。安定して最後まで声が出ているかっていうのも大事です。長い音を途中で失速しないようにしましょう。息が苦しい……ってときはだんだん声量が小さくなるでしょう?そうならないように、最初に出した息の量を出し続ける……これはボイストレーニングで習うことですよ。なので、自分が一番出しやすい声量や呼吸を覚えるっていうことが大事。」
「それをいろいろ踏まえて歌ってみようと思うんですけど……先生、カラオケでこういう感じなの久しぶりなんだわ。先生がカラオケに行っていたのなんて高校時代とかですから。機能もまだチープだったんだけど、今は機能もすごいらしい……お、タッチパネルだな。」
「この中で採点機能……精密採点DX-Gっていうのがあるぞ。一郎先生はボーカリストだからな……点数が低いとやばいぞ(笑)。」
「先生はやっぱり……楽曲提供もしたことがある、SMAP先生の曲を歌おうかな。先生は楽曲提供をするときに勉強しましたよ、SMAP先生の歌をいろいろ歌ってね。キーはこんな風に作るんだな……とかね。残念だったね、SMAP先生解散してね……。」
「お、出てきた。こんなにいっぱい曲があるんだね。……先生の曲あるかな?無かったら寂しいな……きた!「Moment」あった!あと、「Magic Time」ね……あった!作詞、作曲山口一郎になってますね。これ……ちょっと写メ撮っておこうかな(笑)。ほー……嬉しいね。じゃあ、SMAP先生の歌を歌おうか!先生ね、SMAP先生ですごい好きな歌があるんでね。スガシカオさん作詞の「夜空ノムコウ」をね。」
「は……エコーがすごいね。始まった!始まったぞ。音が大きい方がいいなー。エコーがもうちょっと小さい方がいいね……ちょっと1回調整するから。」
<山口一郎先生のカラオケで『夜空ノムコウ』>
「(イントロで)どうも、サカナクションの、山口、山口一郎でございます。……あ!ここも音程、測ってるの?」
「(歌い終わって)……さあ、得点を測ってみよう!」
「ちょっといまはこぶしを効かせたり、いろいろやってみたぞ。お、得点でました!」
「……80.586点!」
「"テンポを下げて練習すれば出だしの音程が合うぞ" ……って、これはあれだな。分かった。これは難しいな……先生、もうちょっとしたら声が出てくるぞ。みんな、声が出るには時間がかかるからな。一番声が出るのは起きてから7〜8時間後だな。」
「曲を変えてみるっていうパターンがあるな……もうちょっとカルチャー感があるのにしてみようかな……でもやっぱり恥ずかしいね、カラオケがラジオで流れるってね。寝起きで歌うのは結構きついな。先生の大好きな曲……これだ。これ行ってみよう。」
「小沢健二さんの「今夜はブギー・バック」!そして今、先生はヘッドフォンをつけました※。(※カラオケの機械の前面にヘッドフォン用の出力があるので、そこに繋ぎました)……これ、キーを+5した。先生、声高いわ。オザケンさんより5高いってことだね。」
<一郎先生のカラオケで『今夜はブギー・バック』>
「(イントロで)さあ、やって参りました!サカナクションの「今夜はブギー・バック」!今年はFUJI ROCKに小沢健二さんが出ますね!行ってみましょう!」
「(ワンコーラス歌って)……これで行ってみよう!ラップのところは採点になっているのかな……(笑)。得点、見てみよう!さあ、「今夜はブギー・バック」……」
「え?……えー!82.840点!?ライブ・バージョンで歌ったからかな(笑)。これは難しいな……もうちょっとうまく歌えるけどな……。先生の歌唱力レベルは80点だってことだね。」
「分かった!もう、こうなったら、人の歌を歌うんじゃなくて、自分の歌を歌うっていうところで決着をつけようじゃないか!」
「「新宝島」じゃないの?いってみよう!」
「もちろん設定キーは原曲のまま。僕が作ったキーだからね!行ってみよう、「新宝島」で!!」
<一郎先生のカラオケで「新宝島」>
「(イントロが出て)……オケがぜんぜん違う!キーボードの主旋が違う!ちゃんと作ってくださいよー。」
「(イントロ)ワン、ツー!どうもー!サカナクションです!今日は一緒に楽しみましょう!」
「(ギターソロ前の間奏で) ……今日はありがとうございました!静岡のみんな!SCHOOL OF LOCK! のみんな!今日はありがとう!最後、一緒に踊るぞ!行くぞ……行くぞー!ワン、ツー!」
「(ギターソロを聴きながら) ソロが……しょぼい(笑)。なんだ、このギターソロは……もうちょっとちゃんと作ってくれよ(笑)。」
「(後奏で) ……どうもありがとうございました!サカナクションでしたー!」
「さあ、得点はどうだろう?」
「……お!おー!! 92.496点!きたねー!やっぱり自分の歌だからね。「長短のシャウトを上手に使い分けていますね。まるで本物のような歌ですね。」って……(笑)。本物です。本物ですからね。」
今回の授業もそろそろ終了の時間になりました。
「今日のカラオケの授業で分かったことがある。採点機能については分かったぞ。これは音程とかテンポとかあるんだけど、大事なのはフル(コーラス)で全部歌うってことだね。途中で止めるとだめで、ビブラートとかこぶしとかを多用していかなきゃいけないんだなということが分かった。だから、カラオケでいい点数が取れたからって歌が上手いってわけではない。音程を上手に取れるっていう部分では上手かもしれないけど、それはいい歌かどうかって考えると疑問であると。だから、採点機能は気にせずに自由に歌うのが一番いいなと思うね。」
「でも……先生80点とかは寂しかったから、来週もリベンジしてみようかなと思うんだけど、一人だと寂しいから……メンバー誰か呼ぶわ(笑)。メンバーを誰か呼んでカラオケ大会をしてやってみよう。」
ということで、来週もサカナクション先生のカラオケの授業です!
メンバーは誰が登場するのでしょうか……お楽しみに!!