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山口「はい、授業を始めますから席についてください。マンガを読んでいる生徒はマンガをしまいなさい。Twitterを開いている生徒はTwitterを一度閉じなさい。Instagramを開いている生徒はInstagramを閉じなさい。授業が始まりますよ。さあ……今夜は、緊急学級会をお届けします!」
「この緊急学級会で何をするかというと……はい、静粛に。
ただいまより、「多分、裁判。」を開廷いたします!!
生徒から曖昧なことを送ってもらい、僕が裁判長となってしっかりと判定を下していく「多分、裁判。」今回は直接生徒に電話をして判定していきます。」
まずは1人目の生徒……
★多分、恋。
高校でラグビーをやってます。
同学年のマネージャーの人と話したりするだけでドキドキします。超ベタだけど多分、恋。
男性/17/新潟県
山口「なるほどね。恋かどうか裁判長である私が裁判したいと思います。もしもし!」
サカナクライマー「もしもし。」
山口「もうちょっと詳しく話していただけますか?」
サカナクライマー「自分は、ラグビー部のキャプテンで、立場的にマネージャーに言っていいのか分からないっていう状況で……。」
山口「ラグビー部のキャプテンで、マネージャーに恋をしているんだな。それはどんな時に思ったの?」
サカナクライマー「去年の12月ごろに、同じ教室で部活後にしゃべっていて、急に……。この人だなって思って。」
山口「急に思ったの?帰り支度をしている時に、こいつ好きかもって。仕草とか?」
サカナクライマー「本当に急に……。」
山口「キューンとしたの?じゃあ自分の中ではこれは恋だなって感じなんだ。」
サカナクライマー「そうですね。自分の中では。」
山口「ちなみに、マネージャーは、サカナクライマーに気はありそうなの?」
サカナクライマー「いや……ないかもしれない。」
山口「ないかもしれないの(笑)。いやー……そうだな……。この恋を進めるべきかどうかってことだな。」
サカナクライマー「そうです。」
山口「キャプテンだし、マネージャーに告白して気まずい雰囲気になったら嫌だなってことだろ。」
サカナクライマー「はい。この放送も聞かれているかもしれない……。」
山口「おー……!マジで?」
サカナクライマー「本人じゃなくても、知り合いの人に……。」
山口「そうかそうか。勇気出したんだ、今日。試合は近いの?」
サカナクライマー「先々週くらいに新人戦が終わって、来年までないです。」
山口「じゃあ、タイミングとしては今なんだな。」
サカナクライマ「今です。」
山口「そうだなー……裁判長的には……それは多分……どっちがいいかなー。見込みがあるなら行くべきかなと思うんだけど。そうだなー……。」
それでは、判決です───
判決、『多分、告白しない方がいい。』!!!
サカナクライマー「(笑)」
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山口「多分な……告白しない方がいいな。なぜなら、まだ高2だろ。まだ試合はあるんだよな?ちゃんと部活の中で育んでいって、ラストの高校最後の試合が終わって、どんな結果であろうと、「ちょっと話があるんだけど……」って呼び出して、「俺、お前のこと好きだから。」って言ったらいいんじゃないかな。それはキャプテンとして部活を引っ張っているからしなきゃいけない決断かもしれないな。ただ、裁判長的にひとつ条件をつける。そのマネージャーが、俺のこと好きかもって思ったら、ガッツリ行った方がいいと思う(笑)。その瞬間ガッツリ行って、部活も恋も頑張るといいと思うぞ。確信を持つまでスクラムを組んで、恋と部活でスクラムを組んで頑張っていただきたいと思います。」
サカナクライマー「分かりました。」
山口「大丈夫ですか?」
サカナクライマー「はい。」
山口「頑張ってね、部活。応援しているので。恋も頑張ってください。」
サカナクライマー「ありがとうございます。」
山口「じゃあね。」
山口「でも、このラジオを聞いているかもしれないんだよね。分かっていたりするのかな?「多分、私。」みたいな(笑)。あるのかなー。ねー。そこまでして勇気出して電話出てくれたわけだからね。……キャプテンだからな。頑張って欲しいなと思う。」
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つづいて2人目は……
★多分、1人。
僕は、音楽が大好きでサカナクションは勿論、くるり、YMO、佐野元春さん、山下達郎さんなど聴いているんですがあまりその好きな音楽をクラスの人と共有できず、音楽の話になると孤独感を味わっています。
一郎先生もそのような感覚になった事があると思いますが自分はその人たちに合わせるべきでしょうか?
ぶっちゃけ、自分は自分の好きな音楽だけを聴いていたいんですがそんな時、どうすれば良いでしょうか。
教えて下さい!!
男性/16/宮城県
山口「うーん、分かる。それではちょっと聞いていきましょうか。もしもし!」
魚肉「もしもし。」
山口「周りはどんな音楽を聴いているの?」
魚肉「周りは、RADWIMPSとかONE OK ROCKとかBUMP OF CHICKENとかを聴いています。」
山口「はいはい。で、魚肉はサカナクションとかくるりが好きなんだな。」
魚肉「はい。」
山口「そういう話になった時はいつもどうしてるの?」
魚肉「そういうときは、サカナクションとかくるりとか洋楽が好きだってあまり言わずに話を聞き流しています。」
山口「RADWIMPSとかワンオクのことは好きなの?嫌いなの?」
魚肉「聴かないんです。」
山口「聴かないんだ。さほど興味がないと。で、サカナクションとかくるりが好きだっていうことをどうして周りに言わないの?」
魚肉「1回話をして、サカナクションが好きなんだって言ったら「なんか……地味じゃね?」って言われて……」
山口「わははは!(爆笑) う……ぐ……ぐぅ……(苦)。」
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魚肉「でも、すごく僕は好きなんです。そう言っても、サカナクションの凄さっていうか……伝わらなくて……。」
山口「ぐ……(苦)。ごめん……!ごめんなー……。」
魚肉「いいえ。」
山口「でも……その地味なところがいいよな……?」
魚肉「はい!」
山口「ははは(笑)。裁判長もそういう思いを高校生の頃していたぞ。周りはテレビに流れてくる音楽や流行のものを聴いていたけど、裁判長は古いフォークとかを聴いていましたから。だから浮いていましたよ、正直。だけど、自分がそれを好きなんだからしょうがないし、周りに話をして同じ感覚を共有しようとしても、好きじゃなかったら共有してくれないからしょうがないと思う。だって、魚肉も聞き流しているわけだろ?だから同じだよ。それはしょうがない。でも、サカナクションやYMOが好きだって主張したいわけ?」
魚肉「はい!」
山口「したいんだ。なるほどねー。」
魚肉「その良さを共有したいっていうか……。」
山口「それは……お前、良いやつだなー。」
魚肉「(笑)」
山口「そっかー……まあな。校内放送とかあるの?」
魚肉「放送ないですね。」
山口「ないのかー。これは裁判長の時代だと、カセットテープを作ってそれをあげたりしていたの。「俺が最近聴いているやつ!」って回したりしていたの。そういうのは?」
魚肉「あんまりないですね。」
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山口「ねえ、「新宝島」の時は?少しは反応あった?」
魚肉「あ、映画を見ている人がいて、ミュージックビデオがかっこいいって。面白いしかっこいいって。」
山口「いやー……やっぱタイアップか。タイアップ効果ってあるんだよなー……。」
魚肉「はい。」
山口「でもさ、周りにサカナクションが好きだって言ってもらいたいわけ?」
魚肉「そうですね。サカナクションの良さを分かってないのに好きだって言ってほしくなくて、本当に好きだって思って好きだって言ってもらえたら嬉しいなって。」
山口「周りに一人もいないの?」
魚肉「……そうですね……。」
山口「そうか……。でもね、魚肉、よく聞けよ。サカナクションはクラスにいる10人とか20人に向けて音楽を作っているわけじゃないの。お前みたいに敏感なやつに深く少なく刺さるように音楽を作ってきているし、1人に良いって言ってもらえれば良いのよ。だから無理矢理押しつける必要もないし、共有できなくて寂しいんだったら、SNSっていうのがあるだろ(笑)。そういうので共有したら良いのかなって思うけどなー……。だけど……。」
それでは、判決です───
判決、『多分、広めなくて良い。』!!!!!!
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山口「クラスに1人でもサカナクションが好きなやつが自然発生したらそいつとガシッとタッグを組んでサカナクションのことを深く知っていこう。拡めるんじゃなく、自分が深く探して、入っていく方にシフトしようよ。……裁判長、頑張るから!裁判長は頑張ってRADWIMPSとかONE OK ROCKが好きだって言っていたやつにも「最近魚肉が言ってたサカナクション頑張ってんじゃん。」って言ってもらえるように頑張るから。そしたら「やっと気づいたの?その曲はサカナクションの中で5番目に良い曲だよ。あと4曲くらい良い曲あるから聴いてよ。」みたいになるように頑張るわ、僕が。だから、俺が頑張るから魚肉は頑張らなくて良い!そういうことだ。」
魚肉「はい。」
山口「ありがとな。」
魚肉「ありがとうございます。アルバム、待ってます!」
山口「おう!待ってて。春くらいに出るぞ。」
♪ フクロウ / サカナクション
山口「(フクロウを聴きながら)……やっぱこう聴くと地味だよなー(笑)。でもね、ぐっとくると思うんだよ。魚肉は大人なんだよ、ちょっと。感性が大人だからサカナクションの地味な部分に引っかかってくれているんだよ。でもRADWIMPSとかワンオクが好きな人たちが子供ってわけじゃないよ。先生……頑張るわ。地味に、頑張る。多分、頑張る。いや……絶対頑張る!(笑)」
ということで、授業終了の時間になりました。
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山口「「多分、裁判。」は続けていきたいと思う。今日はぐさっと刺さることも言われたし、裁判官的にも刺激になるからね。まだまだ曖昧なことを送ってきてください。僕は心を込めてジャッジしていきます。」
「多分、裁判。」でジャッジしてほしい曖昧なことは宿題として提出してください。
宿題の提出は[ →コチラ! ]
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