山口「はい、授業を始めますから、席に着いて下さい。マンガを開いている生徒は、マンガを机の中にしまいなさい。Twitterを開いている生徒は、Twitterを閉じなさい。Instagramを開いている生徒もInstagramを一度閉じなさい。授業が始まりますよ。」
■ 「NIGHT FISHING」イズ グット
インスト最高ーーーー いやぁーーーめっっっちゃカッコよかったです!! 未成年なりにスペシャで観てました。 部屋で一人で踊ってましたw こういう音楽めっちゃハマりました、大好きです(≧∇≦) また、次回も楽しみにしてます!!
男/16/静岡県
「16才の男の子、しずおかのさけ。これ、スペシャアプリで見ていたんでしょうね、多分。NFの第一部の模様だと思うんですけど。16才の男の子でインストにハマったっていうのは、やった甲斐があったなと先生は思うわけですが。先週行なった、サカナクションがオーガナイズするパーティ『NIGHT FISHING』、通称 “NF”……無事、終了致しました。20時からのPart1は、この、しずおかのさけも見ていた、ネットで配信されていましたね。これはスペシャアプリでしたけど。これを見てくれた生徒も多かったみたいで、先生は非常に嬉しい。そして、パーティは24時からPart2へ突入。そこからは、未成年は入場できないので、大人な生徒(笑)しか、参加できなかったんですが。まず終わってみて率直な感想を言いますと、良かった部分と反省点が同時に見つかったパーティだったかなと。良かったところがたくさんあったから反省点も見つかったってところですかね。あとね、先生……非常に疲れた!(笑) まあ、それがとりあえず率直な感想です。」
今回の授業は、2015年7月2日・3日に恵比寿LIQUIDROOMで開催された、サカナクションがオーガナイズする、様々なジャンルのクリエイターが集う音楽そしてアートの複合イベント「NIGHT FISHING」が無事終了ということで、山口一郎先生が当日のようすを振り返っていきます。
■ 音楽を「探す」遊び
NFのスペシャ配信、楽しかったです!!! Qrionさん、世武さん、Neutralのお二人と初めて聴く方ばかりでしたが、どの音楽もとてもかっこよかったです。もっと聴いてみたいなと思いました! 知らない曲、初めて触れる形態のイベントでしたが、音楽を聴いて、そして楽しそうに体を揺らす皆さんの姿を見て、私も自然に体が動いていました。とても楽しい時間でした! いつか参加するのがますます楽しみになりました。昨日、今日と本当にありがとうございました!!
女/16/北海道
「16才の女の子、ふぐふぐのどかも見ていてくれたわけですね。一郎先生はね、Part1、Part2ともにDJとして参加させていただいたわけですが、Part1の方には、Qrionさん……北海道の21才のまだ若手の女の子ですね。先生、18才くらいの時の音源を1回聴いているんですよ。18才でこんなひとりで打ち込んでいる人がいるんだなって思っていて。最近また聴いてみたらすごいよかったので、今回お誘いしたんですけど。そして、世武裕子さんは、“「ユリイカ」のカバーをしている人がいる” っていうことを聞きつけて、どんなんなんだろうって思って、先生あんまり出歩かないんですけどライブを見に行ったらめちゃくちゃよくて。それで繋がった人ですね。最近だとチャットモンチーのサポートで、キーボードをやっているんですよね。あと、Neutral。これは、生徒諸君にもおなじみのAOKI takamasaさんと、Bun さんっていう、ラッパーの環ROYくんとかのトラックを作っている、その2人がやっているユニットなんですけど。これがね、ワールドワイドに、世界に通用するんじゃないかなって先生は思っているくらいかっこいいサウンドを作る2人なのでね。この方たちとPart1をやったわけですけど。先生はそこでDJとしても出演したんですが、Part1の方は配信を見ていた人たちは分かると思うんですけど、先生がDJをやっている中にお客さんがどんどん会場に入ってきていたんですよ。なので先生はDJに集中して遊んでいて、遊びに来てくれた人たちもみんな先生と一緒に揺れて……みたいな雰囲気になっていて、先生はすごく楽しくDJできたんですけど。Part2の方はね、来てくれた人は分かると思うんですけど、先生、ミスったわ(笑)。先生、音止めちゃったよ、DJ中(笑)。本当に、ハッ……!ってなったくらい。「ごめーん!」っていう地声が多分、聞こえたと思う(笑)。ははは(笑)……これがね、DJの難しいところと、醍醐味なわけですけど。まあ、そういう先生のDJプレイの中でも、生徒諸君は一生懸命、グルーヴを追いかけてきてくれていたのを先生は感じていました。」
「自分の出番が終わった後は、先生、飲んじゃおうかなと思ったんですよ、お酒を。でも先生、飲まなかった。1滴も飲まずに、まさか飲んでいるかのようなテンションがずっと続いていたんですよ。なんでこんなに疲れないんだろう、なんでこんなにテンション高いんだろうって思ったらね……純粋に、寝てないテンションでしたね(笑)。楽しかったし朦朧としていたのが相まって、すべておっぴろげな感じ?(笑) 精神おっぴろげになっていましたよ(笑)。でも、周りの人が「いちばん一郎君が楽しんでるね!」って言ってくれてね。周りの人もそうですけど、遊びに来てくれた方々が。なので、すごいよかったかなと思うんですけど。あと、サカナクションのメンバーも会場にいたので、会話をしたファンの方も多かったみたいですね。エキシビジョンの方には先生もいましたけど、草刈(愛美)以外のサカナクションの副担任'sのみんながいてね。Mac(パソコン)の使い方とかね、いろいろ教えていたんですけど。あとね、参加してくれたスタイリストやヘアメイクや映像ディレクターの人とかも、めちゃくちゃ喜んでいましたよ、生徒諸君に話しかけられて。ふだん会話できない人たちと会話したり、自分のことを知ってくれている人たちがいるんだってことを自覚したって、すごくモチベーションに繋がったみたいです。もちろん、会場でリスナーのみなさんの声も聞けて。メンバーと話せるとか、そういう裏方の人たちと会って……「自分は映像監督を目指していて、田中監督に会いたくてここに来たら会えました!」みたいな人もいたりしてね。すごくやってみてよかった。先生がやりたかった部分が、ちゃんと狙っていたことができていたことが、本当に今回やってみてよかったなと思っております。多岐に渡るジャンルの人たちがそれに賛同してくれて、遊びに来てくれた皆さんに伝わったのであれば、やってよかったなと思っています。」
「これは継続しなければ意味がないと先生は思っていて、今回NFを知って足を運んでくれた人は本当にごく一部だと思う。実際、会場も小さかったしね。なかなか来れなかった人もいたんですけど、何回も続けていくと、きっとまた内容も変わってくるし、広がり方も地味だけどちゃんと繋がっていくと思う。なので、頑張って先生続けていきたいと思うので、生徒諸君、是非追いかけていって欲しい。そして、16才のふぐふぐのどかとかが二十歳になって遊びに来れるくらいまで、先生頑張るぞ。」
「そして、『NIGHT FISHING』に来た方の、生の声というのがあるそうなので、聞いてみたいと思いますよ。先生もこれ、楽しみだな。」
ANREALAGEの方に元々興味があったので、Twitterとかを見ていて、リツイートで回ってきて、そういうのがあるんだって思って来た感じですね。
服の方で、シャドーとカラーとその融合みたいな服を初めて見たので、それは良かったかなと。
男/20/東京都
「ほうほう、ANREALAGE目的に来たんですね。」
今までサカナクションのイベントで、ライブ形式で。
今回は、他のアーティストでもなかったような新しい形、服とアートの融合っていうのはすごい斬新で。中に入って実際岡崎さんとかいて、緊張しました(笑)。僕は、サカナクションが好きだから純粋に行ってみたいって気持ちでしたね。まず、こういうファンと身近なイベントを開いてくれてありがとうってことと、これからも続けていってもらいたいなって。
一郎先生、ハタチになったらクラブイベントの方も参加します。これからも頑張ってください!
男/19/千葉県
「ありがとうございます。頑張ります。」
一郎さんのインスタで知りました。
すごい新しいっていうか、行ってみたいなって。
展示の入口が三角形で狭くて、違う世界に入っていくような感じで。
パソコンで、音楽のやつをやって、本当に、自分のクリックした音が鳴ったときとか、他のやつと合わさっていくときに、すごい「おぉ〜!」って。
なんか、すごい難しそうって思ってたけど、感覚的な所とかがあって、「お〜!」って。一郎先生、大好きです!ライブ、楽しみにしています。
女/19/神奈川県
「ふふふ(笑)。頑張ります。ありがとう。」
Twitterに流れているのを見て知りました。
結構サカナクションを聞いていたので、最近ずっとフェスとかにも、新曲も出ていなかったので、行ってみたいなって思いました。
思ったよりもっとでっかいところで、人がグチャーって居て、すごいところなのかなって思ったら、最初入口も入りにくくて、ちょっと怖いなって思ったんですけど、入ってみて人もワイワイいて、安心しました。
岡崎さんがいらっしゃって、すぐ気づいて、「写真撮ってください!」って。
そしたら一緒に撮ってくれてすごい嬉しかったです。
一郎先生、生で見れてすごい嬉しかったです。ライブに行けたらまたお会いしたいです。
女/19/東京都
「うん。遊びに来てくれてありがとう。」
サカナクションのサイトで知りました。毎日チェックしてます(笑)。
普通のバンドではないことをたくさんしてくれるのですごくドンドン好きです。ドンドン好きになりました。
こんなにもたくさん人がくるのか、って。見たことある顔がいっぱい居る!(笑)
一郎君のDJがめちゃくちゃかっこよかったです!
Rhzomatiksの真鍋さんとかとコラボしているので、映像と音楽がドンドン、ガンガン、すごかったです!(笑)
女/26才/埼玉県
サカナクションのファンなので、そこから他の方のも見たいなって感じで。
さっき見たのは、太鼓のGOCOOさんと、Rhizomatiksと、Qrionと一郎さんですね。どの方もやっぱり特徴があって、すごい面白かったです。
なんかもう少し近寄りがたいじゃないですけど、そういう雰囲気があったんですけど、今回サカナのオーガナイズなのでいろんな人が居て楽しめています。
女/25/東京都
サカナクションが好きで来ました。
普段行くクラブだと、EDMとかがメインになっていたりするので、今回太鼓とか、あんまり聴かないものも聴けたので、音楽の幅が広がった気がします。
女/27/東京都
札幌から来ました。まず、Qrionが出るのにビックリっていうか、すごい嬉しく思いました。札幌とか北海道からするとすごい珍しいというか、すごい裾の広がったイベントが正直羨ましいなと思いますし、いい試みっていうか。
もっとポップな感じのイベントかなと思っていたんですけど、意外と一郎さんのDJとかが硬派だったり、ライゾマさんのDJとかも硬派な感じがしたので、そこがすごい意外でしたね。
音がすごい硬派な感じというか、もっとポップな音楽が流れるのかなと思っていたんですけど、ちょっと硬いテクノだったり、ミニマルなものが流れていたので、そういう選曲の部分は意外でした。あ、ここまでクラブっぽくするんだって。もっともっと入門編かなって思っていたんですけど、入門編でもなかったというか。
僕はどちらかというとクラブイベントに行くタイプだったので、逆にお客さんたちがついて来れないんじゃないかなって印象もありました。見ていて、お客さんがすごい乗っていたので、やっても大丈夫なんだって、変な安心感と、クラブ側で遊んでいた人間としてはすごい嬉しいなと。
男/29/北海道
「札幌……!すごいねこの人。よしよし!」
ライゾマとQrionとサカナクションを聴きに来ました。
完全にミニマルとクラブ系なんですけど、たまにYouTubeとかネットでサカナクションを聴いていたので、興味があって来ました。
結構「音楽」っていうジャンルの中での表現とか、組み立て方みたいなのにいろいろ挑戦しているんだなって印象がしていて、楽曲を作ったり、生でやるんじゃなくて、いろんなコミュニケーションの中の音楽みたいなのを定義しているのかなって印象がしました。
エキシビジョンとか面白いなって思ったんですけど、音楽っていう部分に関しては、もう少しチャレンジがあってもいいのかなって。展示は結構良かったんじゃないですかね。ANREALAGEさんとかいろんな人がいたじゃないですか。そういう文脈を意識しているのかなって思ったんですけど、そうした時にサカナクションがどういう位置にいるのかっていうのをもう少し言えるようになるとアートの文脈でのサカナクションも見えてくるのかな、もっとハッキリしてくるのかなって印象がしました。
男/28/神奈川県
「うんうん、なるほどね。最後の人が言っているのはよく分かるんですよね。だけど、これはこれから分かってくるんだよね。あとね…… “クラブ側” の音楽は先生もすごい迷ったんですよね。どれくらいアンダーグラウンドにすべきか。ここが結構難しかったんだけど、クラブミュージックを好きな人たちには物足りなかったのかもしれないけど、部分的にはしっかり遊べていたと思うんですよ。先生は、意外と上手くいったなって思ったんですよ。先生がトップバッターだったっていう意味は、先生がいちばん空間を音でコントロールできるなって思って。程よくクラブ感を作っておいて、その中でライゾマ(Rhizomatiksの真鍋大度さんと黒滝節也さんのDJユニット)とかが、結構バキバキになっていた中で、次にTaroさんとかA.M.が、しっかりと東京のクラブの…… “リキッド(ルーム)感” って僕は思っているんだけど。あの雰囲気をガッチリ作ってくれる。そして最後にサカナクションで締める。あのバランス感覚は多分どこにもないと思うんですよ。アンダーグラウンドはアンダーグラウンドのパーティだし、ライゾマみたいなバキバキなのはバキバキだけだし、ひとつの夜のパーティの中でああいうような体験ができるっていう複合的なのは、実はなかなかないと思うんですね。いろんな人が楽しめた良いイベントだったんじゃないかと思うのと、そういう風にクラブが好きで来た人と、ANREALAGEのファッションが好きで来た人、サカナクションが来た人、アートが好きで来た人……いろんな人があの瞬間に集まっていたんですよ。それって先生がやりたかったこと。いろんな人がいろんな感想を持っていろんなジャンルのいろんなプロフェッショナルな人が周りにいて、誰とでも話ができて、いろんな交流ができている。そういう人が集まっている場所に音楽があるっていう。これがすごい重要なことで。音楽が好きな人たちが音楽の場所に集まるだけじゃなくて、いろんなことが好きな人が、いろんなカルチャーが好きな人が、音楽の名の下にひとつの空間に集まるっていうことが今回のNFのテーマだったし、先生はそれが未来の音楽になる気がするんです。やっぱり、狭く音楽にだけ集中して、日本のJ-ROCKとか、J-POPとかに特化して音楽を広げていくのはやっぱり限界が来ていると思う。きっと、まだ続くけどそれは。でも、音楽の名のもとにミュージシャンやそれに関わる人たちが空間を作って音楽以外の体験も音楽でいっしょにできるようなこと。それがきっと僕は未来の音楽になると思うし、自分が未来の音楽に嫉妬するためには、そういったことをやっていかなきゃいけないんじゃないかなって。そうしてNFを続けていきたいなと思いましたね。本当にいい話を聞けました。来てくださった皆さん、そして配信を見てくれた皆さん、ありがとうございました。」
「NFは今後も続けて行きますし、先生、頑張るよ。まず、先生DJ頑張るよ(笑)。ちょっと今度サカナLOCKS!の15分間、ひたすらDJするっていう授業をやりましょうよ。先生がこの間、NFのPart.1でやったセットリストでやる? “雪辱!サカナLOCKS!” みたいな感じで(笑)。」