山口「はい、授業を始めますから席についてください。Twitterを開いている人はTwitterを一度閉じなさい。Instagramを開いている人は サカナLOCKS!のインスタアカウントをフォローしなさい。授業が始まりますよ。元日だよね。元日の夜にこの授業を聴いているという時点で暇ですよね、みんな(笑)。この授業の後にInstagram Liveとかやっちゃうかもしれないよ、おじさんも暇だから(笑)。体調悪かったけど戻ってきたからね、いい感じだよー。」

「それでは黒板書きたいと思います。」



「うーん……餅を食いたい。わたくしめは、鍋の中に入っている薄い餅が好きであります。あの薄い餅が……水菜……白菜……いろいろなものを絡め取る。絡め取った野菜……あれが好きでございます(笑)。お雑煮も好きでございますけども、鍋に入れるあの薄い餅……発明した人……素晴らしいです。そんな発明を音楽でしたい。そう考えております。」

「今回は新年最初の授業ということで、今年、2021年の目標を考える『一問一郎一目標』の授業をお届けしたいと思います。目の前には何が書かれているかわからないカード。そして、書き初め用の筆と色紙が用意されております。引いたカードにかかれている目標をわたくしめが書き初めさせていただきたいと思う。」

「それではカードを引きます……ドン！」



"サカナクションとしての目標は？"

「あー……これを、わたくしめが書かせていただきます。そうですね……サカナクションとしての目標はこれでしょう！」



「わたくしめ、サカナクション山口一郎は、前回アルバムを6年かけて作りましたから、ペースを上げていかないことには契約解除の可能性が出てくる(笑)。ビクターも結構キリキリ言ってきておりますんでね。そろそろ、パシッパシッパシ……パシッパシッパシ……パシッパシッパシと……3回言いましたけど(笑)。アルバム出していこうかなと思います。……公約します！私、サカナクション 山口一郎は、年内にニューアルバム出したいと思います。約束します。アルバム出す出す詐欺が得意な私でございますが、年内にニューアルバムを出します。サカナクションの目標でございます。……これね、サカナクションの目標っていうよりかは……僕以外のサカナクションは年内にアルバムを出すなんて余裕だから(笑)。僕の歌詞が書けるかどうかっていうだけだから。メンバー的には毎年出したいんだよ？僕が悪いんだよ。僕が頑張る！」



「では、次の目標にいってみたいと思います。……ドン！」

"山口一郎個人の目標は？"

「あー……先ほど述べた内容とさほど変わりがないような気がいたしますけど(笑)。個人的な目標ということですかね？では、わたくしめ、書かせていただきたいと思います。」



「コロナが始まった昨年。コロナがいつ収束するのか、いつ収束するのかとみんな待っていましたね。しかしながら、年をまたぎ、コロナはまだ猛威を振るっている。変異したみたいなことも言っていて、どうなるかわからない中で、コロナがなくなるのを待つのではなく、この新しいコロナがある世界でどう生きていくのか……それを考えていきたいと思う。私音楽をやっている人間ですので、発明をしていかなきゃいけないなと。そのためにはいろんな苦悩や避難もあるでしょうが、乗り越えていきたいと思います。そういう意味を込めて"発明"とさせていただきました。」

「次。……ドン！」

"健康的な目標は？”

「ふふふ(笑)。うーん……健康の目標……はー……まあ、これかな？」



「ははは(笑)。ヤクルト1000は毎日1本ずつ飲もうかなと。あのね……薄々感じてる。今年(野球の)ヤクルトスワローズ、補強がすごい。どんだけ補給するんだと、外国人やら、FAで去ろうとしていた山田哲人選手とか。食い止めているわけですよ、たくさん給料を払ってね。このコロナ禍でみんな苦しい、苦しいって言っている中でどんなにお金があるんだと。やっぱりコロナ禍でみんな健康に気を使ってヤクルト飲んでいるんだと。そういう浅はかな読み。それにちゃんと自分も乗っかっていると。ヤクルト1000毎日飲んでいます。毎週水曜日に届きます(笑)。」



「じゃあ、次。……ドン！」

"サカナLOCKS! 山口先生としての目標は？"

「これはもう……あれですよ。何度も言っているからね。」



「私、41歳になる歳でございます。普通に生きていると、10代の子たちと直接お話しする機会なんてないんですよ。特殊なお仕事していますし、私。けど、このサカナLOCKS!という場が僕にとって10代と自分を繋いでくれるハブになっているわけですね。今まではそういうつもりを持ってちゃんと授業をやってきていたつもりでしたけど、2021年になって、もう1回10代と真剣に向き合うサカナLOCKS!にしていこうと思います。それがもしできたら、自分の中で納得が行くところまで向き合えたら、その時はこのサカナLOCKS!の座を若いミュージシャンに受け渡すというかね、バトンタッチしようかなと思っています。……とか言いつつね、サカナLOCKS!楽しいから辞めない！っていうこともありうる。でも、そのくらいの気持ちでやろうかなと思っています。」



「では、最後ですね。……こちら、ドン！」

"恋愛的な目標は？"

「はー……最後にこれ引く？(笑) 恋愛の目標は……そうだな……まあでも、なんとも言えんな(笑)。でもなんかね、よく対談とかでミュージシャンとかいろんな人に、結婚について質問するから、『そろそろサカナクションの山口先生も結婚を考えているのかな？』っていうことをTwitterとかでよく見かけたんだけど、相手もいないのに結婚なんて考えないですよ(笑)。けど、日常生活が変わることで、制作する上でどんな変化があるのかなっていうことは気になるよね。そういう意味で聞いていたけど……あ！……これや。」





山口「あれなんなんだ？あれ、喧嘩売っているのかな？多分僕に喧嘩売っているんだと思うんだけど、YouTubeの広告……全部がお見合いアプリとか、マッチングアプリなのよ。僕が余裕のある生活をしていて、相手がいて結婚していて……っていうんだったら全然いいですよ。深夜3〜4時、寝る直前にちょっとYouTube見ようってパッと見てね、あのアプリを見るたびにこっちは孤独を感じなおすんですよ。奥歯の奥の方がキュッと……ぐっと噛み締めたくなるようなね。あのお見合いアプリみたいなやつあるじゃん？しつこいくらい僕に言ってくるのよ。そんなに言ってくるんだったらね、1回くらい使ってやろうかと。ふふふ(笑)。2021年、1回くらいそのマッチングアプリってやつやってみようかな。あれって真剣に悩んでいる人が使うものだと思うし、そこで結婚した人もいるでしょう。……僕が使うっていうのは、ありなのかな？ミュージシャン専用みたいなのないの？(笑) あー、このミュージシャンも使ってんだ……みたいな。ミュージシャン専用のはないのかな？」

職員「ないよ(笑)。それ本名でやるの？」

山口「ははははは！(笑) 本名でやるよ。だって向こうも真剣だもんね？だから偽名なんて使ってられないよね。職業欄は何になるのかな？自営業かな。年収も書いて。そういうのを書く項目があるんだよね？プロフィール写真もこの牛をかぶってるやつ(笑)。ぎゃははは(爆笑)。いやいや……ちょっとわかんないけど(笑)。いやー……よくないよ、あの広告。分かるけど、ああいう風に宣伝するのは。でも、独身で切ない思いをしている人はあれを見るたびに心が病むよっていうことを言いたいね。だから、恋愛的な今年の目標は特にないけど、サカナクションを通じて出会いがあったり、人と繋がれるっていうことができるようなバンドを目指していきたい。目指していきたいっていうわけじゃないけど……音楽で人を繋げられるような1年にしたいと思う。自分のことはさておきね。そういう風に思っています。」



今回の授業も終了の時間になりました。

「1月1日、元日の放送でしたけど、非常に光栄でございます。2021年も皆さんにとって良い1年になって欲しいですし、私もずっと応援していただけるように今年も尽力させていただきたいと思っています。いろんなことがありましたが、2021年、思いっきり進んでいきましょう！……暇な皆さん、正月暇だなーって思っている皆さんは、僕のInstagramを覗いてくれれば何かあるかもしれないよ(笑)。是非見てください。あと、サカナLOCKS!のInstagramフォロワーもなかなか増えないんだよ。10万人言ったら配信ライブって言っていたけどね。なかなか増えないので、皆さんフォローの方をよろしくお願いします。」

「さかた校長、こもり教頭、生徒の皆さん、2021年もよろしくお願いいたします。」