『宿題:「売れそうなバンド名を考えよ!2018」(2)』

SCHOOL OF LOCK!




★ ツアー!
一郎先生!6月から始まるツアー参戦します!
ビバラに続いて今年2回目のサカナクション。フェスでは味わえないワンマンなサカナクションのライブを楽しみにしています。
もち米
男性/18歳/東京都




山口「そうなんです。6月13日から、北海道のZepp Sapporoより、SAKANAQUARIUM 2018というツアーをスタート致します。全国5ヶ所まわります。チケットを手に入れた方は楽しみにしていていただきたいんですが、これは本当に暗いライブになると思う。今までにないチャレンジをいろいろやっているので。ライブハウスでしか体験できないことをやったりとか、過去にやったライブの一部分をオマージュしてやったりとか、実験的なこともやっています。チケットはもう売り切れていると思うんだが、ライブの最終日をなんとかネット配信できないかと模索しています。なので、もし実現できたら見ていただけたらと思います。やっぱ生がいいけどね……っていうか、当たり前なんだけどね。」

「それでは黒板を書きたいと思います。」

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今回は、宿題「売れそうなバンド名を考えよ!2018」に提出された生徒の皆さんの回答を紹介していきます。少し前の授業でも取り上げた宿題ですが、「名前の響きだけでなく、バンドのストーリーも含めた名前を考えてみて!」ということで再提出になっていました。

前回の放送はコチラ → [2018年5月10日の授業]

「前回はバンド名の由来を書いていない宿題が非常に多かったんですよ。ただ単に響きとかノリみたいなものがあったから、ちゃんと意味を考えなさいというのを付加させて、再提出とさせていただきました。意味を考えさせない……これもある意味、今のバンド名の流れを表現しているのかもしれませんが、先生は、後付けでもいいから意味を知りたい。こういう意味があってっていう理由があると、バンドってストーリーを追いかけたくなるわけでしょ?だから、その意味みたいなものを入れていただきたいと思う。……先生は、文学出身だから!(笑)」


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それでは、提出された回答を紹介していきます。



売れそうなバンド名
僕が考えた売れそうなバンド名は、「(仮)」です!
理由は、まずインパクトがあって覚えられやすいことです。もう1つは、「バンド名が変わるかもしれない」とファンの人達をワクワクさせることが出来るからです。そして最後に、辞書的な意味で「まだまだこんなものではない」という意味があるので、どれだけ売れてもまだまだ進化し続けるという決意表明にもなるからです。
誰やねんはまやねん曽根やねん
男性/15歳/東京都




「おー。なるほど!

“CDTVをご覧の皆さんこんばんは。(仮)です。”

……いいかもね。でも、"(仮)"って検索したら別のものがたくさん引っかかっちゃうかもしれないね。だから、エゴサーチしにくいバンド名なのかなって気はするかな。でも、考え方としては面白いね。理由はすごいおもしろいと思う。まだまだこんなものではないという意味があったり、進化し続けるという決意表明にもなっているというのはおもしろいから……そうだな……100点満点でいったら……40点!」



宿題
僕は「ワイパー」という名前を考えました。最近は長い名前が多いですが、短い名前のほうが覚えられやすいと思うんです。意味は「降りかかる雨、辛いことを少しでもはらせる音楽を届ける」です。どうでしょうか?
ショックパン
男性/14歳/愛媛県




「ワイパー……ははは(笑)「(シャッシャッシャッ……)よーし、辛いことは全部はじくぞー!」つって(笑)。なるほどね。ライブのオープニングとかは、雨がザーッて降っていて、ワイパーがシュンシュンって動くところから始まるんだ。レコーディングとかも、メトロノームじゃなくてワイパーなのね(笑)。ワイパーね、なんかちょっと、なんて言ったらいいのか……なよなよしい感じのバンドな雰囲気はあるね。車で言ったらまだウィンカーとかの方が……クラクションとか。クラクションズって……クラクソンズみたいな(笑)。そうね……30点!」



宿題
私が考えた売れそうなバンド名は 
風が強く吹いている』です!!
理由は私は本がとっても好きで1番気に入っている本は三浦しおんさんの「風が強く吹いている」で、読んでみたらわかるのですがすんごい勇気を貰えるし感動するのです。。
その本の意味と、強い風が吹いても耐えきれる
(辛いことがあっても耐えきれる)
ようにという意味でこのバンド名にしました!!
GRAPE PRIN
女性/15歳/福岡県




「おー。自分が好きな本のタイトルをバンド名にすっていうのはいいと思う。すごいおもしろいと思う……

『では、次の曲を聴いてください。風が強く吹いているで「無風」。』

……って(笑) でも、風が強く吹くじゃなく、吹いているだから、そこにさらされてるって意味だもんね。状況をタイトルにするっていうのは結構おもしろいかも……45点!」

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売れそうなバンド名!パート2
一郎先生!こんばんは!
早速、売れそうなバンド名ですが!
疑似餌」なんてどうでしょう?
なぜ疑似餌かと言いますと、疑似餌とは、一郎さんご存知の通り、魚釣りで使うルアーのことですが、魚を釣るように、自分たちの音楽で人間の心を釣り上げる!という、単純な考えです。
しかし、疑似餌には、いろんな種類の魚を釣るために、様々な種類があります。 なので、この疑似餌という名前には、老若男女問わず、さまざまな世代の人間にファンになってもらおう!ファンは家族!というような、松岡修造さん並みの熱い思いが込められています。 自分的には、疑似餌という名前で、釣具業界にも参入してほしいなと思います。 フィシャーマン系ミュージシャン代表一郎先生、このアイディア、何点で買いますか!?!?つっっって!!!!
最近、SW始めました。
いつか一緒に釣り行きましょう!
ドーン!ボーン!チーン....
男性/17歳/鹿児島県




「ドーン!ボーン!チーン……って前回も送ってくれた生徒だよね。出世魚のやつ。ふふふ(笑)。疑似餌……でもなんか、濁音から始まるんで、印象には残りやすい。B'zみたいな。でも、釣るって、サカナを釣るって意味だけじゃなくて、引っ掛けるみたいな、ネガティブなイメージがあるなーって思うんだけどね。だからちょっと、戦略性を持って音楽で人を引っ掛けていくっていうことが自分たちの音楽ですっていうのはあんまりポジティブなイメージはないかなと思う。もう少し意味に違うエッセンスがあれば得点高く取れたと思うけど……30点!……出世魚のアイディアの方が良かったね。疑似餌……だったら "ルアー" でいいじゃんって思っちゃうけどね。」



宿題
私が考えるブレイクするバンド名は
[ヒトリのミンナ]です。
SNS が生活の中心になる今、繋がっているのは手のひらの上だけで、その手に触れたことはない。どこまでが友達なのか。
ずっと一緒にいるようだけど、ずっとヒトリ。
でも、ミンナと一緒なら... 。
ミンナも同じ寂しさを感じているなら... 。
ヒトリでもミンナと一緒だ。
そんなことを感じている人が多いのではないかと考え、寂しい矛盾を、皮肉を交えて前向きに歌うバンドが今、求められていると思いました。
私たちはヒトリだけど、ミンナで一緒に音で遊ぼう。ヒトリがフタリになるわけではないけど、でも一緒だ。
そんなメッセージを込めました。
ゆるゆ〜るろっく
女性/19歳/北海道




「おー。なんか、Gorillazみたく、人物が見えないミュージシャンとしてヒトリノミンナっていう名前でデビューしたりすると……SNS上でしか曲が聴けないとかね。そういうコンセプチャルなものだと面白いかもしれないね。ヒトミンって呼ばれるのかな(笑)……

「聴いた?最近のヒトミンの新曲。」
「聴いた!SNSで流れてきたー。」
「あれ最近いろんな人がリミックスしてるよね。」
「ヒトミンって可愛いんでしょ?」
「え?男だって聞いたよ?」


……みたいな。そうだなー……まあ、60点!」

「今気づいたぞ、先生。略す、略されるってことも意識すると結構おもしろい、いい名前を考えられるんじゃないか、略された時に響きがいいとね。疑似餌とかもうどうにもなんないもんね(笑)。風が強く吹いているだったら……かぜつよ?かぜふい?……ワイパーはワイパーだろ……(仮)は、かっこかりだもんね。……ヒトミナ……ヒトミナいいね。」

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そろそろ今回の授業も終了の時間になりました。

未確認フェスティバル 2018も始まって、たくさん応募があって、選考され始めていますけど、やっぱりバンドをやったことがある人間は、バンド名を考えるっていうことの難しさを経験している。で、1回決めちゃうと変えにくいよね。Radioheadも実は何度かバンド名が変わってRadioheadになっているわけですよ。サカナクションもね、もともとダッチマンっていう名前からサカナクションっていう……どっちもふざけた名前なんだけど、変えたと。だから、変えることはできるけど、それが自分たちの看板になっていくわけだから、難しいんですよね。だから、みんながこんな風にバンド名を考えていく中で理由を書いてきてくれたことで、バンド名に対する愛着みたいなものが僕の中でもイメージできてきたけど、今回のこの宿題を提出したところでわかったところは、略されるということも大事だっていうことがわかった。サカナクションだったらサカナ、[Alexandros]だったらドロス、SEKAI NO OWARIだったらセカオワ、Mrs.GREEN APPLEだったらミセス……どう略されるか、略しまで今度は書いてきてくれたりするといいかもな。」

「前回も言いましたが、2018年の昨今は、YouTubeであったり、インターネットで音楽を手に入れる生徒が増えてきていると。そこのネット上でどう響くか、どう見られるか、どう感じ取られるかってところがどうやらバンド名に由来してきそうだと。そこはこの授業でひとつ発見されたことだなと思う。だから、これからバンド名を考えようと思っている生徒、今回のこの宿題を参考にして考えてみるように。」

「ひとつ先生からバンド名を考える上での注意点を言うとすると、SNS上で検索しやすい、他に引っかからない名前にするというのがひとつのコツだな。この曲誰のだろうって検索した時に、ぱっと混ざらずに出てくるものがいいな。古舘佑太郎がやっているバンド、2。これね……本当に引っかからないんだよ。いい曲書いてるんだけど、2いいなーって思って調べても、出てくるのはバンドの2じゃない2がとんでもない数が出てくるから(笑)……まあ、それを乗り越える覚悟が彼らにはあるんだと思うんだけど。だから、引っかかりやすいっていうのがポイント。どう略されるかっていうのをイメージしてつけるっていうのもいいかもしれないね。あと、ちゃんと背景が……バンド名をなぜそれにしたのかっていう自分たちのコンセプトの背景が、コンテキストがあるっていうのも大事だと思う。なので、これからバンドを始めようと思っている生徒諸君、今回の授業を参考にして考えてみてください。」

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