落語家の林家たま平さんが父で師匠の正蔵さんを語る(2019/04/06 放送)
先週に引き続き、今週も落語家の林家たま平さんをお迎えしました。
たま平さんは、1994年生まれの24才。林家正蔵さん(元こぶ平さん)が父、林家三平さんが叔父、海老名香葉子さんが祖母という環境で生まれ育った落語界のサラブレッドで、高校を卒業後にお父様の正蔵さんに弟子入りします。
「学生時代とかは仕事をしている父をあまり見ていなかった」というたま平さん。「優しいんですけど、僕あんまり(父のことが)得意じゃなかったです。すぐ赤ちゃん言葉使っちゃうんで(笑)。子供が可愛いから」とおっしゃっていましたが、落語家としての林家正蔵さんはまったく違うようです。
「それでプライベートの父があまり好きじゃないんですけど、高座の、仕事をしている師匠というのは、これがカッコいいんですよ。サービス精神豊富で、古典語らせれば上手いですし、漫談も爆笑の渦ですし。』
『で、高座の上で一人で戦ってる、この背中を見た時に、もう大っきい大っきいと思って。それで袖で見ながら、やっぱりうちの師匠はカッコいいけど、父親はカッコよくねえなと(笑)」
2017年に二ツ目に昇進した林家たま平さんは、それまでの4年半の修行をこう振り返ってくれました。
「8時半から掃除が始まるんですね。で、10時まで掃除をして…根岸のあの家を。(師匠からは)怒られっぱなしですよ。立ち方がダメだとか、手を前に組むなとか。あとは目上の人への言葉遣い。凄く細かく指導して頂いて。」
「落語の稽古っていうのは、師匠と受ける人が一対一で。ICレコーダーで録音したやつをノートに手書きするなり、パソコンに打つなり、台本を作って、そこから覚えます。覚えたやつを習った師匠の眼の前でやって、ここの所作はこうだとか、言い回しや間がこうだとか習って、そこで上げてもらうんです。これなら人前でやっていいよって言われて、そこで初めて一つのネタが完成させられるんですね。」
現在は70本のネタがあるという たま平さん。それでもまだ少ない方で、多い人だと200本、300本のネタを持っているそうです。そして、たま平さんの持ちネタ70本のうち69本は師匠の林家正蔵さん以外から習ったネタなんだとか。
たま平さんは、1994年生まれの24才。林家正蔵さん(元こぶ平さん)が父、林家三平さんが叔父、海老名香葉子さんが祖母という環境で生まれ育った落語界のサラブレッドで、高校を卒業後にお父様の正蔵さんに弟子入りします。
「学生時代とかは仕事をしている父をあまり見ていなかった」というたま平さん。「優しいんですけど、僕あんまり(父のことが)得意じゃなかったです。すぐ赤ちゃん言葉使っちゃうんで(笑)。子供が可愛いから」とおっしゃっていましたが、落語家としての林家正蔵さんはまったく違うようです。
「それでプライベートの父があまり好きじゃないんですけど、高座の、仕事をしている師匠というのは、これがカッコいいんですよ。サービス精神豊富で、古典語らせれば上手いですし、漫談も爆笑の渦ですし。』
『で、高座の上で一人で戦ってる、この背中を見た時に、もう大っきい大っきいと思って。それで袖で見ながら、やっぱりうちの師匠はカッコいいけど、父親はカッコよくねえなと(笑)」
2017年に二ツ目に昇進した林家たま平さんは、それまでの4年半の修行をこう振り返ってくれました。
「8時半から掃除が始まるんですね。で、10時まで掃除をして…根岸のあの家を。(師匠からは)怒られっぱなしですよ。立ち方がダメだとか、手を前に組むなとか。あとは目上の人への言葉遣い。凄く細かく指導して頂いて。」
「落語の稽古っていうのは、師匠と受ける人が一対一で。ICレコーダーで録音したやつをノートに手書きするなり、パソコンに打つなり、台本を作って、そこから覚えます。覚えたやつを習った師匠の眼の前でやって、ここの所作はこうだとか、言い回しや間がこうだとか習って、そこで上げてもらうんです。これなら人前でやっていいよって言われて、そこで初めて一つのネタが完成させられるんですね。」
現在は70本のネタがあるという たま平さん。それでもまだ少ない方で、多い人だと200本、300本のネタを持っているそうです。そして、たま平さんの持ちネタ70本のうち69本は師匠の林家正蔵さん以外から習ったネタなんだとか。
「協会とか関係なしです。(習いたいと思った人のところに)行くんです。」「毎日のように違う人が違うネタをやって、それを袖でずぅっと聞いて、『あ、この師匠のこのネタいい!』ってメモしておくんですね。それで二ツ目になった時に大きいネタを習いに行く、すべて連動してるんですよ。」
6才の頃から日本舞踊を始め、現在も続けているという たま平さん。ミュージカルや宝塚を観ることも好きだそうで、昨年は大阪松竹座で山田洋二さん脚本・演出の『音楽劇 マリウス』に出演するというチャレンジがありました。
「主演がジャニーズWESTの桐山照史(あきと)くん。で、ヒロインが瀧本美織ちゃん。僕はアンサンブルで出て、最初アラビア人役でした。日本語を一切喋んないんですよ(笑)ずっとアラビア語で喋って。で、そのあと町行く人になって途中で会話したりとか、そういう役でした。」
「歌を歌って、踊りも踊って…この多種多彩なマルチなことをやるミュージカルって、僕は観てた側なんですけど、相当難しなぁと思って。落語にいかそうと思ったんですけどね。全然いかしきれてないです。」
また、たま平さんは、同じく山田洋二監督の『男はつらいよ』シリーズ22年ぶりとなる映画『男はつらいよ50 おかえり、寅さん』(仮題)への出演も決定。ちなみに、お父様で師匠の林家正蔵さんも山田監督の映画『家族はつらいよ』などに出演していました。
「前の『マリウス』で監督が見てくださって、その次の映画を撮るからちょっと出てくれということで出ました。」「この時の方が監督にいっぱい怒られました。ヘルパーさんの役だったんで『ヘルパーさんの気持ちになってみろ』とかいろいろ言われて、僕すごくしょげちゃって。だって足震えて膝震えてるんですよ。怖くて怖くて…(笑)」
そんな中、山田監督から勇気づけられる一言があったそうです。
「30回ぐらい撮り直してて…で、『ちょっとストップ』って言われて、『たま平くん、こっち来て。僕が君をキャスティングした理由がわかるかい?』と。『それはね、素の君が好きなんだよ』って言われた瞬間に、僕すーっと気持ちが降りちゃって、『あーありがとうございます!』って。その次、一発でOKもらって。」
「でも、やっぱり周りのスタッフさんに迷惑をかけてるじゃないですか。僕初めてなんで『すいませんでした、すいませんでした』『監督ホントにすいません。ありがとうございます』って言ってたら、『いや、そんなに心配しなくていいよぉ。君のお父さんなんかその2倍ぐらいやり直してるんだから』って言われて(笑)」
そんな映画『男はつらいよ50 おかえり、寅さん』(仮題)は今年12月に公開予定となっています。
最後に、たま平さんはご自身にとっての挑戦についてこう話してくれました。
「私にとっての挑戦は、“覚悟を決めて一歩前に踏み出すこと”。」「怖いですけど、怖いのを恐れて前に行かなきゃ何にも始まらないわけですから。“後は野となれ山となれ”の精神じゃないですけど、やっぱり前に踏み出すってことは一番大事なことです。」
「そうするとまた違う景色が見えて、また違う壁にぶち当たるわけですから、それをどんどんどんどん超えていけば、いい挑戦になるんです。」
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