現在、ニューヨークを拠点にフローラルデザイナーとして活躍する永田絵梨子さん。ヨーロッパ各国で学び、東京、ハワイ、そしてパリでフラワーデザインを手がけ、国や文化の壁を超えて花の素晴らしさを発信しています。
今回は、世界へ伝えたいと願う、永田絵梨子さんのボタニカルメッセージをご紹介します。
花の魅力を世界に発信する永田絵梨子さんの思い
アートや花にはもともと興味があった永田絵梨子さんですが、ある時ベルギーのフラワーアーティスト、ダニエル・オスト氏の作品を目にし、その花々の輝きに心惹かれ、フラワーデザインの道を志します。勉強のためヨーロッパ各地に滞在しながら見識を広め、ダニエル・オスト氏の作品作りにも携わり、そのスケール感と独創的なファンタジーにますます魅せられたそうです。その後、東京の一流ホテルで専属フラワーデザイナーを務めますが、世界でチャレンジしたいという思いから、ハワイに駐在して経験を積んでゆきます。そして、パリでファッションショーや美術館などでもフラワーアレンジを手がけ、現在は会社を立ち上げて、ニューヨークを拠点に活躍されています。
フラワーアレンジ レストラン「NOBU」(NEW YORK)
永田さんが世界で仕事をする中で、強く心惹かれたのは、ヨーロッパの様々な場所で見た花のある風景。一つは、花や植物を自由に大胆にデザインして作られた、ヨーロッパの個性豊かなフラワーアレンジの存在感。そして、もう一つは、人々が花と一体となって暮らす風景です。どの街にも素敵な花屋さんが存在し、ひっきりなしに人が訪れ、花は生活の一部として溶け込んでいました。小さなベランダや窓辺に季節の花が絶えることなく飾られ、街ゆく人々を楽しませてくれるのです。永田さんはヨーロッパで見た花のある風景を他の国々でも実現し、自身が国を超えて仕事をしてきたように、世界各国で花や植物に活躍の場を与えたいと考えています。
フラワーアレンジ アートギャラリー「NOWWHERE」(NEW YORK)
押し花アートで世界に届ける花の魅力
さまざまな地でフラワーデザインを手がけてきた永田絵梨子さんですが、花に触れる中で強く感じたことは、花ひとつひとつに、その花だけの美しさがあるということ。そんな花の個性や魅力をもっと大事にしたいと、最近始めたのが押し花アートです。透明なフレームの中にアレンジされた花束のような押し花や、イヤリングやネックレスなどのアクセサリーに生まれ変わった押し花。フラワーデザインで余った花材や、季節ごとに登場する一期一会の花や植物を使って、作品を創作、発信しています。「いつかは枯れてしまう花や植物の命を押し花に閉じ込め、その命の輝きを世界の人に届けたい」という思いから、オンラインショップも立ち上げました。拠点としているニューヨークで作る押し花は、乾燥した気候のため発色も良くなり、作品をより魅力的にしてくれるそうです。
フランスギク、百日草、桜の押し花イヤリング
中でも話題となっているのが、「FLORAL FRIEND FRAME」という作品です。フレームの中に押し花を並べて人の顔をイメージしたユニークなもので、どの作品もカラフルで表情豊か。人それぞれに個性があるように、それぞれ世界にたったひとつのデザインとなっています。ニューヨークならではの街のエネルギーや触れ合う人の優しさや笑顔は、作品にとっても大きな刺激となり、永田さんが描く人の顔に個性や温かみを与えてくれています。
フローラルフレンドフレーム
「花」は、世界共通の言語。文化や生活習慣、ビジネススタイルに違いがあっても、花に惹かれる人の心は共通なのかもしれません。花を愛でることで心が豊かになり、花は人生の喜びにも悲しみにも寄り添ってくれる。花から永田さんが受け取ったメッセージは、作品となってニューヨークから世界の人の心に届いています。
TOKYO FM
「ONE MORNING」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。
また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送している
ノエビア「Color of Life」。 9月19日は、女優の浅野温子さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。
Eriko Nagata /永田 絵梨子
Floral Creative Designer/Artist
EriN Design International LLC代表
Instagram @erindesign_eriko
HP : https://www.erindesignintl.com
Shop : https://www.etsy.com/shop/HelleboreByEriN