あなたのキレイと元気を磨く!「植物の力」で美しいライフスタイルを!

5000年以上の歴史を持ち、クレオパトラも愛した植物との暮らし。植物と向き合い、植物の声を聞くライフスタイルや、ボタニカル・フードのとっておきレシピ。植物の世界からあなたに届く「美しい贈り物」です。

―この番組は、2021年3月で終了しました。―

2021.02.19

Botanist43
自然の色を日々の暮らしに、Veritecoの草木染めアクセサリー

  • Botanist
花やハーブなどの天然素材で染めた糸や生地と、それで作られるアクセサリー。瀬戸内の自然豊かな島、豊島を拠点に草木染めを手がけるVeriteco(ヴェリテコ)では、染めの原料となる花や植物を育て、ひとつひとつの作品を手仕事で生み出しています。

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今回は、Veritecoの浅田真理子さんに草木染めの魅力について教えていただきます。



植物の秘めた色を引き出す草木染め
植物から色を取り出す草木染め。瀬戸内に浮かぶ自然豊かな島、豊島で、浅田真理子さんはハーブ園や菜園を耕し、そこで育った植物を使って糸や生地を染め、様々なアクセサリー作品を生み出しています。「春、夏、秋、冬と豊島の自然と暮らす、その日々がそのまま作品作りにつながっている」とおっしゃる浅田さんは、デザイン学校を卒業後にアパレル会社、手芸材料店等を経て、2007年にVeritecoブランドをスタートさせました。

アクセサリー作りを手がけていく中で、化学染料の色に違和感を感じ、紅茶や玉ねぎなどの自然素材で染めを手がけるようになり、植物の出す色に魅せられてゆきます。やがて、その染めの原料となる植物も自分自身で育てるところから始めたい、という思いが強くなり、かつて旅で訪れた瀬戸内の穏やかな風景を思い出し、豊島への移住を決意したそうです。

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豊島


豊島で藍染めに取り組んだ浅田さんがこだわったのは、藍の生葉で染める染めの手法。そこから生み出された青の色は、豊島の海や空の色と重なり、まさに世界に一つだけの青が誕生しています。

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タデアイの葉


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藍の生葉染め


豊島の四季の色を染める浅田さんの工房。春は島一面に広がるクローバーやよもぎ、ミントなどの柔らかい緑。そして、カモミール、タンポポ、ミモザといった春の花の爽やかな黄色が工房で染め上がってゆきます。夏の染めに使われるのは、鮮やかな紫の花を咲かせるラベンダー、ヒメジョオン、ビワの葉などの季節の花や植物です。ラベンダーは咲き始めの花の部分をドライにして使いますが、染めながら香りも楽しめ、心身ともリラックスさせてくれるそうです。浅田さんの草木染めは、まさに豊島の四季の色をそのまま伝えてくれるものとなっています。

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草木染めの刺繍糸 




自然を身につける喜びを草木染めで
豊島の自然の色を生かして作られるVeritecoの手作りアクセサリー。その創作のモチーフになっているのも、摘んできた身近な花や実の可憐な姿など、豊島の自然の景色です。季節ごとの花や植物の数だけ、浅田さんのイメージは膨らみ、都会では見ることのできない、ジャガイモやカボチャの花、小さな木の実などもアクセサリーで表現しています。

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ジャガイモの花のコサージュ(左) カボチャの花のコサージュ(右)


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木の実のピアス




また、草木染めの生地に草木染めの糸でステッチや刺繍を施した、手作りの小物たちも世界で一つだけの表情を持っています。たとえ同じ植物で染めても、その年の気候や染める時期によって、色にも違いが生まれます。やがて時間とともにその色も少しづつ変化していくところも、味わい深く、持つ喜びを感じさせてくれる魅力となっています。

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ニゲラのポーチ(左) ビロードリボンの刺繍(右)

 
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ムラサキツユクサのがま口(左) ビロードリボンの刺繍(右)


都会暮らしの中でも、花の色を身につけ、自然を心に浮かべればきっと元気をもらえるはず。Veritecoの手作りのアクセサリーは、お部屋にひとつ飾るだけでも、自然と向き合う気分にさせてくれます。「流行ではなく、季節や自然を追ってもの作りにかかわっていたい」。それが浅田真理子さんの創作の原点となっています。


TOKYO FM「ONE MORNING」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。

また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送しているノエビア「Color of Life」。 2月20日は、女優の鈴木保奈美さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。


Veriteco(ヴェリテコ)
草木やハーブなど、天然素材にこだわったクチュール・アクセサリーを手がける浅田美樹雄さん、浅田真理子さんのユニット。2007年にスタートし、2015年に瀬戸内海の香川県・豊島に移住。四季折々の島の自然と寄り添いながら暮らし、繊細な手仕事で色の魅力を引き出したアクセサリー、小物などを制作している。

ホームページ:veriteco.com
インスタグラム:@veriteco


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『Veritecoの草木染め 春・夏・秋・冬・手づくりのある暮らし』(グラフィック社)


※を除く本文写真:『Veritecoの草木染め 春・夏・秋・冬・手づくりのある暮らし』(グラフィック社)より

2020.12.25

Botanist42 Special
「癒された!元気をくれた!」2020ボタニカルライフ ベスト5

  • Botanist
今回は2020年にお届けした放送・記事の中から、あなたが「癒された!元気をくれた!」など、心や印象に残ったボタニカルライフのベスト5をご紹介します。

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花や植物のどんな魅力が、あなたの心に癒しや元気を届けたのでしょうか?



第1位 2020.02.21
Botanical Goods35
春を待つ心に届ける、一足早い桜体験

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2月は、まだまだ寒い日が続きますが、桜の花のグッズを身近に置いて、いち早く春を感じてみてはいかがでしょう。緑の居場所デザインの市村美佳子さんは、山形県天童市のさくらんぼ農家から、冬に剪定された枝を分けてもらい、希望者に届けています。それが「さくらんぼの枝プロジェクト」です。畑の雪の中に保管されていた枝は、お部屋の中で水を入れた花瓶に挿しておけば、ひと月ほどで綺麗な花が咲き、お部屋で一足早いお花見を楽しむことができます。

また、京都から自然や植物の美しさを発信している「ウサギノネドコ」では、本ものの桜の花を封入した透明のアクリルキューブを製作しています。早咲きの「カワズザクラ」、大輪の「オオカンザクラ」など、透明なキューブの中に咲く桜は、春を待つ癒しのインテリアとしておすすめです。


あなたからのボタニカルメッセージ
「さくらんぼの枝を花瓶に挿しておくと、花が咲くなんて、素晴らしいと思いました。実がなることもあるなんて、ワクワクしちゃいます。来年は、桜を愛でたいです」

「私はウサギノネドコというお店のSola cubeの桜シリーズに惹かれました。花の中で桜が1番好きで、その桜の花を透明なキューブに閉じ込めた物があると番組で知り、放送後に調べてオンラインショップで購入しました。お陰様で、たった一輪だけど毎日自分の部屋でお花見が出来るようになりました。美しく永遠に咲き続ける桜の花に、いつも癒しと元気を貰っています」



第2位 2020.10.02
Herbal Life52
セダムで楽しむカラフル寄せ植え

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ぷっくりとしたカラフルな葉が特徴の多肉植物「セダム」。乾燥に強く、ベランダなどで手軽に育てることができます。自然界のものとは思えない鮮やかな色が魅力のセダムですが、何種類かを一つの鉢に組み合わせたものが、セダムのカラフル寄せ植えです。寄せ植えワークショップやSNSが大人気のMAiさんによると、気がつかないうちに鉢からこぼれた小さい葉が、庭の片隅で小さな命を育んでいる健気な姿に勇気や元気をもらうことが多いそうです。また、SNSで知り合った植物愛に溢れた人たちとの出会いや通い合う心が、MAiさんの大切なエネルギーの源になっています。


あなたからのボタニカルメッセージ
「お花が大好きなので毎週楽しみに聴いています♪♪参考にする事も多く、特にセダムのカラフルな寄植えはお気に入りです!多肉植物にはまり鉢が増えました」



第3位 2020.05.01
Herbal Life49
眺めて触れて楽しむ、ミニ盆栽の癒しの世界

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小さな鉢で育った植物を手のひらに乗せて楽しむことができるミニ盆栽。小さい中に自然そのものの景色が広がり、癒しを感じさせてくれます。普通の盆栽は敷居が高くて、という方でも手軽に始めることができ、植物を育てる喜びを味わうことができます。置き場所も選ばず、鉢選びや飾り方も自由ですが、その中には日本独自の自然観がしっかり広がっています。小さいながらも冬の厳しい寒さを耐えて春を迎え、時に花を咲かせ実を付けるミニ盆栽。じっくり向き合って、身近に自然や緑とのふれあいを楽しんでみてはいかがでしょう。


あなたからのボタニカルメッセージ
「3枚ほど葉のついた小さなもみじの苗(?)をちょうどご近所さんからわけていただいたばかりで、番組とても参考になりました。今は葉も落ちてしまいましたが、その葉もちゃんと押し葉にしていますよ」



第4位 2020.08.07
Herbal Life51
真夏のおすすめグリーンライフ

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暑い時期に疲れた身体や気分を癒してくれるのが、花や植物の存在です。野の草花を楽しむブーケアレンジや、日本特有の園芸品など、夏はボタニカルな涼を生活に取り入れてはいかがでしょう。野原に広がる緑の植物を主役に、白い花を組み合わせたブーケアレンジを特徴とするのが、フラワーショップ「KUSAKANMURI」。緑の野で白い花を摘むようにという思いをブーケに込めて届けています。

また和の風情を楽しむ夏の涼のインテリアとして、昔から親しまれてきたのが、「釣りしのぶ」です。竹などの芯に山苔を巻き、シダ科の植物「しのぶ草」を植えたもの。風鈴を下げると、目と耳の両方で涼しさを感じさせてくれます。自然の風景を思わせる、夏ならではのグリーンライフを楽しんでください。


あなたからのボタニカルメッセージ
「以前の職場が恵比寿にありKUSAKANMURIさんは知っていましたが、白いブーケに花を摘む物語があるなんて知りませんでした。緑と白は癒しの色ですね」



第5位 2020.11.13
Botanical Goods41
ニューヨーク発、ボタニカルな愛が溢れるクラフトワーク

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ニューヨークの2人の女性クリエイターが手がけるのは、自然から受ける恩恵をモチーフに制作されたクラフトワークです。「生花の持つ“幸せ”を、自分のクリエイションで表現したい」と語るのはペーパーフラワー作家、リヴィア・チェティさん。様々な色の薄紙とクレープペーパーを用い、独特のニュアンスのある花や植物を手作りしています。お部屋の雰囲気に合わせて、そのまま置いたり、花器に入れてアレンジしたり、自由に楽しむことができます。

もう一人は「自然からのインスピレーションで暮らしも仕事も豊かにしたい」、と語るステファニー・ハウズリーさんです。ニューヨーク、ブルックリンで刺繍ブランドを立ち上げ、ストーリー性のあるデザインで、色彩豊かな刺繍作品を展開。世界各地で出会った、鳥や動物、木々や植物や花などの命の輝きを表現しています。2人が生み出すボタニカルクラフトワークには、「誰かを作品で幸せにしたい」という願いが込められています。


あなたからのボタニカルメッセージ
「コーラルアンドタスクの巾着、可愛すぎて、お花と小鳥の姿にきゅんとして、早速検索しました(笑)。持っているだけで癒されます。今年子供が生まれたのでお出かけに使っています」



2020年、ボタニカルな話題が届けてくれたたくさんの癒しのメッセージいかがでしたか。取材やインタビューにご協力いただいた多くのボタニストの皆さまありがとうございました。寒さも厳しくなるこの頃ですが、花や植物の癒しを身近に感じて、元気に楽しく新しい年をお迎えください。



TOKYO FM「ONE MORNING」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。

また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送しているノエビア「Color of Life」。 12月26日は、女優の南果歩さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。

2020.10.16

Botanist41
ボタニカルアートに込めた植物への思い

  • Botanist
私たちは花や植物からさまざまな恩恵を受けています。元気や健康を与えてくれたり、心に癒しを届けてくれたり。そんな花や植物への感謝の気持ちから、素敵なボタニカルアートが生まれています。

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今回は、花や植物への思いを作品に込めて表現する、2人の女性アーティストをご紹介します。



植物の命を描く画家、おおわださおりさん
少しファンタジーな香りのする、緻密で繊細な植物画を描くおおわださおりさん。どの作品からも植物の生命力が感じられます。個性あふれる姿や形はもちろん、成長を支える葉脈の模様など、おおわださんが描く植物画には、植物の生命の表情が溢れています。ユニークな植物たちの佇まいは、時に宇宙人に見えたり、愛らしさを見つけられたり。精緻でリアルな表現にこだわりながらも、独自の世界観が描かれています。

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巨大球根植物 ブーファン・ディスティカ


おおわださんは、デザイナーの経験を経て絵画の道に進みました。子供の頃は緑豊かな環境が身近にあり、花や植物を大事にするご両親の影響を受けて育ちます。上京後、身体を壊して療養生活を送りますが、回復した後、街で目にした何気ない木々の姿や緑が、これまで見たことがないほど輝いていて、強い感動を覚えたそうです。そして、以前から植物や樹木の写真をたくさん撮影していたことに気がつき、その写真をもとに植物を描くことから、作品のスタイルが出来上がっていきました。

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珍しい多肉植物 アリオカルプス


おおわださんがついつい見てしまうのは、花ではなくて幹や枝。桜も、幹や枝の佇まいに心惹かれ、ついつい描きたくなると言います。それは幹や枝の存在があってこそ、花の命が支えられていることを感じるから。多肉植物も多くの作品のモチーフになっていますが、多肉植物が生まれた異国の場所や環境に身を置いて、命のルーツを感じてみたいともおっしゃいます。

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塊根植物 パキポディウム・デンシフローラム


現在、おおわださんの創作のエネルギーになっているのが、植物たちを育てること。朝や昼間は自宅の庭のたくさんの植物たちに水やりをして、成長を確かめ、夜に作品を描いて過ごすことが、何よりも充実した生活スタイルになっています。植物たちの生命力に触れた瞬間、心がわくわくして、「描きたい!」という思いが強く溢れてくるそうです。花や植物の存在、健康な生活を送れる喜び。見逃してしまいがちな「奇跡」に感謝して、命の尊さを植物の生命力を通して描いて行きたいと願っています。



葉菜桜花子さんの花のドレスアート 
花びらや葉を画用紙に置いてイラストと合わせ、独自のフラワーアートを生み出しているのが、葉菜桜花子さんです。描かれているのは、ウエディングドレスやバレエの衣装を纏い、生き生きと輝く女性たち。とても華やかなイメージのものばかりですが、使われているのはチューリップやバラ、ダリア、パンジーなど、手軽に手に入る季節の花々です。

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葉菜桜花子さんのフラワーアート


もともと花を飾ったり描いたりするのが好きだった葉菜桜花子さんですが、大切に飾った花が散ったり傷んだりしたときに、もう1回輝く場を与えてあげたいと考えました。散った花びら一枚一枚を画用紙に並べてみたところドレスのように見え、創作のヒントに繋がったそうです。イラストと花びらで表情豊かに描かれた作品には、咲き誇る花とはまた違った、花の個性や色彩が輝いています。
葉菜桜さんの創作は、花を見たときの印象と花言葉から始まります。その花がどんなメッセージを持っているのかを知ったうえで、ドレスをどんなデザインにすれば、その花の衣装をまとった女性が輝くのかを想像して作っていきます。作品を眺めるだけで心が前向きになるのは、その花が最も輝くメッセージに溢れているからかもしれません。

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春 チューリップ 花言葉は「思いやり」


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夏 バラ 花言葉は「温かい心」


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秋 ダリア 花言葉は「優雅さと気高さ」


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冬 パンジー 花言葉は「思慮深い」


写真:『季節を彩る「はな言葉」-花とドレスと花言葉109』(扶桑社)より



「花びらに触れると命を感じる」という葉菜桜さん。「新鮮で元気な花はそれだけで美しく可憐で、目や心を癒してくれます。でも、花は生きています。散ってしまうことも、自然の儚い美しさです。そういった花たちをもう一度美しく輝かせたい」とおっしゃいます。そんな思いで作った作品は、SNSでも大人気。毎日届けられる季節の草花の美しさに、フォロワーは増え続け、最近では国内だけでなく、海外からの反響も多く寄せられています。

花や植物に抱く愛情や感謝の気持ちから生まれた、素敵なボタニカルアート。おふたりの作品を通して、自然の命を宿した花や植物たちの命の声が聞こえてくるようです。


TOKYO FM「ONE MORNING」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。

また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送しているノエビア「Color of Life」。 10月17日は、歌手の大橋純子さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。


Saori Ohwada Botanical Painter
HP : saoriohwada.com
Instagram : @saori_ohwada


葉菜桜花子 フラワードレスデザイナー
Twitter:@hanacotoba_jp
Twitter:@hanacohanasaku
Instagram:@hanacotoba_jp
公式サイト : hanacotoba.net
書籍:『季節を彩る「はな言葉」ー花とドレスと花言葉109』、『心で感じる「はな言葉」ー大切な人に贈る言葉の花束』(扶桑社)

2020.09.18

Botanist40
花の魅力を世界へ、フローラルデザイナー永田絵梨子さんの思い

  • Botanist
現在、ニューヨークを拠点にフローラルデザイナーとして活躍する永田絵梨子さん。ヨーロッパ各国で学び、東京、ハワイ、そしてパリでフラワーデザインを手がけ、国や文化の壁を超えて花の素晴らしさを発信しています。

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今回は、世界へ伝えたいと願う、永田絵梨子さんのボタニカルメッセージをご紹介します。



花の魅力を世界に発信する永田絵梨子さんの思い
アートや花にはもともと興味があった永田絵梨子さんですが、ある時ベルギーのフラワーアーティスト、ダニエル・オスト氏の作品を目にし、その花々の輝きに心惹かれ、フラワーデザインの道を志します。勉強のためヨーロッパ各地に滞在しながら見識を広め、ダニエル・オスト氏の作品作りにも携わり、そのスケール感と独創的なファンタジーにますます魅せられたそうです。その後、東京の一流ホテルで専属フラワーデザイナーを務めますが、世界でチャレンジしたいという思いから、ハワイに駐在して経験を積んでゆきます。そして、パリでファッションショーや美術館などでもフラワーアレンジを手がけ、現在は会社を立ち上げて、ニューヨークを拠点に活躍されています。

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フラワーアレンジ レストラン「NOBU」(NEW YORK)


永田さんが世界で仕事をする中で、強く心惹かれたのは、ヨーロッパの様々な場所で見た花のある風景。一つは、花や植物を自由に大胆にデザインして作られた、ヨーロッパの個性豊かなフラワーアレンジの存在感。そして、もう一つは、人々が花と一体となって暮らす風景です。どの街にも素敵な花屋さんが存在し、ひっきりなしに人が訪れ、花は生活の一部として溶け込んでいました。小さなベランダや窓辺に季節の花が絶えることなく飾られ、街ゆく人々を楽しませてくれるのです。永田さんはヨーロッパで見た花のある風景を他の国々でも実現し、自身が国を超えて仕事をしてきたように、世界各国で花や植物に活躍の場を与えたいと考えています。

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フラワーアレンジ アートギャラリー「NOWWHERE」(NEW YORK)



押し花アートで世界に届ける花の魅力
さまざまな地でフラワーデザインを手がけてきた永田絵梨子さんですが、花に触れる中で強く感じたことは、花ひとつひとつに、その花だけの美しさがあるということ。そんな花の個性や魅力をもっと大事にしたいと、最近始めたのが押し花アートです。透明なフレームの中にアレンジされた花束のような押し花や、イヤリングやネックレスなどのアクセサリーに生まれ変わった押し花。フラワーデザインで余った花材や、季節ごとに登場する一期一会の花や植物を使って、作品を創作、発信しています。「いつかは枯れてしまう花や植物の命を押し花に閉じ込め、その命の輝きを世界の人に届けたい」という思いから、オンラインショップも立ち上げました。拠点としているニューヨークで作る押し花は、乾燥した気候のため発色も良くなり、作品をより魅力的にしてくれるそうです。

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フランスギク、百日草、桜の押し花イヤリング


中でも話題となっているのが、「FLORAL FRIEND FRAME」という作品です。フレームの中に押し花を並べて人の顔をイメージしたユニークなもので、どの作品もカラフルで表情豊か。人それぞれに個性があるように、それぞれ世界にたったひとつのデザインとなっています。ニューヨークならではの街のエネルギーや触れ合う人の優しさや笑顔は、作品にとっても大きな刺激となり、永田さんが描く人の顔に個性や温かみを与えてくれています。

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フローラルフレンドフレーム


「花」は、世界共通の言語。文化や生活習慣、ビジネススタイルに違いがあっても、花に惹かれる人の心は共通なのかもしれません。花を愛でることで心が豊かになり、花は人生の喜びにも悲しみにも寄り添ってくれる。花から永田さんが受け取ったメッセージは、作品となってニューヨークから世界の人の心に届いています。


TOKYO FM「ONE MORNING」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。

また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送しているノエビア「Color of Life」。 9月19日は、女優の浅野温子さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。


Eriko Nagata /永田 絵梨子
Floral Creative Designer/Artist
EriN Design International LLC代表

Instagram @erindesign_eriko
HP : https://www.erindesignintl.com
Shop : https://www.etsy.com/shop/HelleboreByEriN
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