春キャベツ、新たまねぎなど、春野菜がおいしそうに店頭に並んでいます。春野菜は柔らかく甘みがあり、みずみずしいのが特徴。そんな春野菜を使って、あたたか煮込み料理を作ってみてはいかがでしょう?
「野菜」や「ハーブ」を使ったメニューや楽しみ方を“食のプロ”に教えていただく「ボタニカル・レシピ」。今回は春野菜で作るあたたか煮込み料理を料理研究家の上島亜紀先生に教えていただきます。
春野菜のポトフ
春キャベツや新じゃが、新たまねぎ、新にんじんは、どれも春野菜の代表たち。素材の味を楽しむため、コンソメなどは使わず、味付けはお塩と胡椒だけにするのがおすすめです。出来上がりのタイミングは、にんじんの煮具合。竹串などでさして、中まで柔らかくなっていれば大丈夫。鍋は厚手のものを使うとより短時間でおいしくなります。
春野菜のポトフ
■材料(2〜3人分)
・春キャベツ … 1/6
・新じゃが … 2個
・新たまねぎ … 1個
・新にんじん … 1本
・ベーコン … 100g
・ソーセージ … 4本
・塩 … 適量
・白ワイン … 50ml
・ローリエ … 1枚
・胡椒 … 適量
・バター … 10g
■作り方
1. 春キャベツは2分割し、新じゃが、新にんじんは皮をきれいに洗い半分に切り、新たまねぎは外の皮を剥き半分に切る。ベーコンは1cm巾に切る。
2. 鍋に新じゃが、新にんじん、新たまねぎ、ベーコン、白ワイン、ローリエ、塩小さじ1を入れ、かぶるくらいの水を加える。灰汁を取りながら沸騰させ、ソーセージ、春キャベツも加え、弱中火で15〜20分煮込む。
3. 塩、胡椒で味を調え、火を止めてバターを加えて混ぜる。
かぶとツナのレモンクリーム煮
かぶは、和風にも洋風の料理にもぴったりの食材です。春のかぶは秋のかぶに比べて全体に柔らかいのが特徴。手で持った時にずっしりと重みを感じるものを選びましょう。春のかぶならではのおいしさをしっかり味わうため、茎も少し残して大きめに4等分して使います。かぶ自体には少しえぐみがありますが、レモンの酸っぱさと合わせることでまろやかになり、おいしさが際立ちます。また、ツナと相性のいいディルを盛りつけに添えると、おいしさが増し、ディルの鮮やかな緑の色合いが食欲をそそります。
かぶとツナのレモンクリーム煮
■材料(2〜3人分)
・かぶ … 2個
・ツナ … 1缶
・レモンスライス … 3枚
・ディル … 適量
・塩、胡椒 … 適量
・白ワイン … 大さじ2
・レモン汁 … 大さじ2
・生クリーム … 150ml
■作り方
1. かぶは茎を2cm残し、4分割する。
2. フライパンにオリーブオイルを熱し、レモンスライス、かぶを炒め、周りが透き通ってきたらツナ、白ワインを加えて煮立たせる。
3. 2にレモン汁、生クリームを加えてとろみがつくまで煮詰め、塩、胡椒で味を調える。
皮が柔らかい春野菜は皮ごと使い、春キャベツも芯の部分も使うことでおいしさがスープに溶け込み、野菜のうまみがすべて味わえます。柔らかい分、煮崩れしやすいため、材料は大きめに切って下準備するのがコツです。春野菜で作るあたたか煮込み料理。まだまだ寒い季節が続きますが、お鍋の中に春を一足早く運んでくれそうですね。
TOKYO FM
「クロノス」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。
また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送している
ノエビア「Color of Life」。2月17日からは指揮者の西本智実さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。
調理監修 上島亜紀
料理家。パン講師、食育アドバイザー、ジュニアアスリートフードマイスター取得。簡単に作れる家庭料理からおもてなし料理まで、幅広く提案。主宰する料理教室「A’s Table」では、楽しくて美しいおもてなし料理を、不定期開催の子どもの料理教室「Chanto!Chanto!」では、作ること、食べてもらうことの楽しさを伝えている。 著書は、『はじめてでもおいしくできる 梅干し・梅レシピの基本』(朝日新聞出版 共著)など多数。最新刊は『鍋ごとオーブンで、ごちそう煮込み料理』(学研プラス)。