寒い日が続いていますが、こんな時期は身体の中から温まるホットドリンクを楽しんではいかがでしょう? 材料次第で、身体の中からきれいが目指せますよ。
「野菜」や「ハーブ」を使ったメニューや楽しみ方を“食のプロ”に教えていただく「ボタニカル・レシピ」。今回はホットで味わうスムージーやハーブドリンクを、料理研究家の若井めぐみ先生に教えていただきます。
就寝前のくつろぎタイムに。
大根とみかん、はちみつのホットスムージー
古くから喉の痛みに効くとされる「大根、みかん、はちみつ」を組み合わせたホットスムージー。大根には消化促進作用があり、免疫力も高めてくれます。また、みかんにはビタミンCが豊富に含まれ、クエン酸には疲労回復効果も。みかんの皮の内側の白い筋や薄皮も丸ごと使うことで、食物繊維をしっかり取ることができます。大根は入れすぎると独特の臭いが強くなってしまうので、入れすぎないようにすることがおいしさのポイントです。ローズマリーを添え、スプーンでかき混ぜながら召し上がってください。
<大根とみかん、はちみつのホットスムージー>
■材料(2人分)
・大根 … 60g
・みかん … 2個
・水 … 60cc
・はちみつ … 大さじ2(甘さはお好みで調整)
・ローズマリー … 少量
■作り方
1. みかんは皮をむき、一房ずつに。
2. 大根はよく洗い、皮付きのまま2〜3cmにカットする。
3. ミキサーに1と2、水、はちみつを入れてなめらかになるまで回す。
4. 耐熱カップ、又は耐熱グラスに注ぎ、電子レンジで温める。(目安:500wで3分)
ホットで楽しむエルダーフラワーのハーブコーディアル
ハーブコーディアルとは、ハーブエキスを濃縮したシロップで、イギリスでは古くから親しまれています。中でも一番人気がエルダーフラワーのコーディアルです。エルダーフラワーはアンチエイジングに良い抗酸化成分フラボノイドを豊富に含み、発汗、利尿作用で風邪の諸症状も緩和してくれることから、欧米では「風邪の特効薬」として知られています。抗アレルギー作用もあるため、花粉症対策としてもおすすめです。
エルダーフラワー
コーディアルは濃縮シロップですので、水やソーダなどで割ってもお召し上がりいただけますが、この季節は特にお湯やホットミルク、ホット豆乳で割って温かくいただくのがおすすめです。寝る前に飲めば身体が温まり、安眠効果も得られます。
冷蔵庫で約1ヶ月日持ちしますので、約5倍に割ってお召し上がりください。牛乳や豆乳で割るときは温めすぎると分離する恐れがありますので、注意が必要。甘みは甜菜糖がおすすめですが、砂糖でも代用できます。
<エルダーフラワーのハーブコーディアル>
■材料(出来上がり約380cc/5倍希釈 約10杯分)
・ドライエルダーフラワー(ハーブティー用) … 15g
・水 … 350cc
・甜菜糖(てんさいとう) … 180g(なければ砂糖でも可)
・レモン汁 … 45cc(約1個分)
■作り方
1. 鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したらドライエルダーフラワーを加え、スプーンなどを使って全体がよく浸かるようにする。
2. 火を止めて蓋をして10〜15分蒸らす。
3. 目の細かい裏ごし器などで濾す。エルダーフラワーが水分を吸収しているので、よく押して濾す。
4. 鍋に戻し入れ、甜菜糖を加えて再び火にかけ、沸騰したらレモン汁を加えて火を止める。
5. 冷めたら保存瓶などに入れて冷蔵庫で保存する。
ボタニカルなホットスムージーやホットドリンク。寝る前だけでなく、朝のお出かけ前にいただけば、ボタニカルでヘルシーな力が身体を温め、1日の元気を与えてくれますよ。
TOKYO FM
「クロノス」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。
また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送している
ノエビア「Color of Life」。1月20日からは作家・ドイツ文学者・美術評論家の中野京子さんを迎えてお届けします。どうぞ、お聞き逃しなく。
若井めぐみ(わかい・めぐみ)
料理家、ハーブ料理研究家。1978年生まれ。福島県出身。調理師、メディカルハーブコーディネーター、マクロビオティックセラピスト。一流ホテルでの調理補助や、六本木の隠れ家フレンチレストランのキッチンスタッフを経て渡仏。パリのパティスリー「Pain de sucre」にて修業。帰国後、日本の洋菓子店に勤務。その後独立。美味しくて身体にいい料理を追求しながら、現在は料理教室を主宰。