日々の暮らしや日常に寄り添う花や植物のデザインにこだわる市村美佳子さん。「緑の居場所」をテーマに、様々な形や方法で花や植物のある生活を提案されています。
今月のボタニストは、「緑の居場所デザイン」を主宰するフラワーデザイナー、市村美佳子さんをご紹介します。
市村美佳子さんが作る「緑の居場所」とは
花や緑の存在によって、人の気持ちや暮らしは確実に変わる。お母さまが毎日、お家の中に飾る花に囲まれて育った市村美佳子さんはそんな思いを持つようになります。そんな花のある暮らしのための第一歩が、お家の中のどこかに「緑の居場所」を作ってあげること。テーブルやクロゼットの上などにスペースを作り、ここは花や緑を飾るところと決めてしまいましょう。お気に入りの花瓶を一つ手に入れれば、その花瓶に季節ごとに花を活けて、花と花瓶の出会いを楽しむことができます。小さくてもそんな場所がひとつあれば、花のある生活、緑のある生活がぐっと身近なものになるはずです。何かと忙しいこの時期は「枝もの」を飾るのはいかがでしょう。手間いらずで長持ちします。市村さんのおすすめは「ユーカリ」や「針葉樹(スギ、ブルーアイス、ヒノキなど)」。特に針葉樹の枝や葉はとてもいい香りがしますので、お部屋の中のアレンジにおすすめです。
自由な発想で楽しく作れる「緑の居場所」
北欧の陶器メーカーに勤めていた市村さんは、そこで陶器に花を活ける仕事に就き、本格的に花を勉強。その後、独立してフラワーデザインやアレンジを手がけるようになります。活けるのは、花瓶に限りません。バッグが大好きな市村さんは布や厚紙を使って様々なバッグの形の「花のいれもの」を作り、それに花を飾ってプレゼントにしたりディスプレイしたりするそうです。より楽しく自由な発想で花と向き合うことが出来るとか。花を飾った小さなバッグをパーティーのプレゼントに差し上げると、普通に花を持って帰っていただくよりも、驚きや笑顔に溢れた反応が返ってきて、より花や緑への感謝の気持ちが強くなるとおっしゃいます。
市村さんの「緑の居場所」という言葉に込めた思いは、私たちが暮らす地球での緑や花の居場所をもっと大切にしたいということ。あたりまえのように私たちの周りに存在する花や緑。でも、それは決してあたりまえではなく、私たちが同時に守っていくべき貴重なもの。オーガニックを意識して花を選び、花や植物が育つ環境のことを考えたり、持続可能に花が育つための自然を意識したり。「緑の居場所」を守るために私たちに何が出来るかを思い、作品や活動を通して訴えることも、市村さんの花と向き合う姿勢になっています。
TOKYO FM
「クロノス」では、毎週金曜日、8時38分から、毎週週替わりのテーマでボタニカルな暮らしをご紹介するノエビア「BOTANICAL LIFE」をオンエアしています。
また、TOKYO FMで毎週土曜日、9時から放送している
ノエビア「Color of Life」。12月は女優の小西真奈美さんを迎えてお届けしています。どうぞ、お聞き逃しなく。
市村美佳子 「緑の居場所デザイン」
様々な陶器を扱うショップや場所に自ら足を運び、お気に入りの花瓶を集めては定期的にショップを開いて紹介したり、フラワーアレンジのレッスンを行ったり。ショウウインドウやレストランのディスプレイデザインも手がけるなど、SHOP、LESSON、DISPLAYを通し「緑の居場所」の大切さをメッセージされています。
www.midorinoibasho.jp