尾道駅を出て左へ行くと、尾道本通り商店街があります。入り口では、林芙美子像が迎えてくれます。いろいろ興味深い、和める店が並ぶ、歩くのが楽しいアーケードです。店の軒に、ツバメが巣を作り、アーケード内にはいつもツバメが自由に舞っています。そして、雛たちの可愛い声が響きます。店の人たちは、ツバメの巣をいつもやさしく見守っています。
長い長いアーケード、商店街。東京の武蔵小山商店街より長い気がします……。
やがて、屋根はなくなります。ここは、新開（しんがい）と呼ばれる地区の、さらに外れの辺りです。ここまで歩いてきて、初めての人はきっと、「道を間違えたかな……」と心配になる頃です。
ありました！　間違っていませんでした……笑
ローカルと旅人に愛される、最高のビストロです。「ビズー」。
自由な酒場！
ワイン大好きな店主＆シェフの岡本真人さん。店の壁は赤ワインで染まったようなカラーです。
シェフ岡本さんが仕込み中。
ディテールが可愛くて、楽しくて、オシャレです。
今日これから呑むワイン、このうちのどれか。シェフ岡本真人さんの奥様、久美子さんと相談して決めましょう。いろいろ味や香り、どんな料理に合うかなど、相談にのってくれます。「ビズー」では、いろんな国や地域からのナチュラル・ワインが楽しめます。ここは、「ワインを呑みながら味わうビストロ」。
今日も暑かったので、とりあえず、きりりっと冷えた白ワインをグラスで一杯。
定番のフムスです。美味しいし、ワインに合うのでつい頼んでしまうのですが、パンが進む君で困ります。この後もっとあれこれ頼み食べたいのに、これでお腹が膨らんでしまってはマズいからです。
鯛のカルパッチョです。鯛は、チーズの下に隠れています。こんな風にチーズを使うなんて……。瀬戸内の鯛のカルパッチョと、チーズが、絶妙のコンビネーションで、これまたワインが進む君です。
本日の「旅めし！」
「塩漬け豚肉のアレンテージョ」。アレンテージョというのは、ユーラシア大陸の西の果ての国、ポルトガルの地方の名前。アレンテージョ地方の郷土料理に、「アサリと豚肉の白ワイン煮込み」があります。海の幸と山の幸を一緒に、という、大胆な料理ですが、絶品。岡本真人さんは、そんなポルトガル料理の名物をモチーフに、自分流にアレンジ。塩漬け豚肉とアサリと、さらにパクチーが。とにかく美味しくて、いつも頼みたくなるひと品です。「ビズー」岡本シェフの作る料理は、台湾、タイ、中国、モンゴル、インド、レバノン、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル……と、いつも世界をぐるっと旅して回っているような気分になれる世界。どれも滋味深く、ワインにぴったりで、仲間や家族と心地よい時間が過ごせる料理なんです。
岡本久美子さんと、岡本真人さん。
すべて美味しかったです！　ごちそうさまでした！　また来ます〜。
名残惜しい……、後ろ髪を引かれながら、尾道の二次会へ……