「旅めし！」、舞台は広島、尾道です。
小津安二郎『東京物語』から、大林宣彦監督作品まで、数々の名作映画の舞台にもなってきた、坂の町、尾道。尾道の向かい側に島があります。向島（むかいしま）。尾道から始まる「しまなみ海道」の、最初の島が向島です。橋を渡って行くこともできますが、地元の人たちは（ほぼ）みんな、この渡船に乗って往来します。尾道と向島を行き来している渡船。車ごと乗り込みます。中学の学生たち、通勤の人たち、宅配便や郵便局の人たちも乗ります。渡船は、日常の足、バスのようなもの。
尾道側から渡船に乗って5分ほど。到着しました、向島。とてものんびりしています。
瀬戸内の多島海。島々のひとつが向島です。この向島に、「最高の尾道ラーメン」があります。尾道から渡船に乗って5分、着いた桟橋から車で数分で到着します。
こちらが本日の「旅めし！どころ」。
「ばんや」です。
地元の人たちでいつもにぎわっています。高校のラグビー部の生徒たちがどかどかとやって来て、大盛りでもりもり食べたり、家族連れ、会社勤めの人、もちろん、しまなみ海道を走るサイクリストたちもここでお昼ご飯を食べていきます。海鮮丼など魚の料理が有名ですが、今日の目的は「尾道ラーメン」です。
こちら、オープン直前に撮りました。この後、店が開いてすぐ、満席になりました……。
地元の呑み屋としても愛されています。美味しい魚と酒、最高です。
天井に飾られた櫓。店主・井上利晴さんのお父さんは、この櫓を使って船を漕ぎ、魚をとっていたそうです。
店主・井上さんは、かつては船で魚をとって、それを店で出していました。こちらは井上さんの船の旗。地魚、地のものを使って作る料理へのこだわりです。
お腹がぺこぺこだったので、「尾道ラーメン」と一緒に、「あさり丼」も頼みました。食べ過ぎですが……
きましたーーー！　最高の「尾道ラーメン」です。「魚料理をいろいろ作るんですが、すべて使わないともったいないので、アラなど残ったところで出汁をとって、それでスープを作るんです」と井上さん。「だから、季節ごとで旬の魚、とれる魚もかわるので、その時々の出汁に使っている魚によって、微妙にスープの味わい、香りは変わります。うちのラーメンは、季節ごとの魚によって微妙に変わる味わいが特徴です」。いつ来ても、美味しい、「ばんや」の「尾道ラーメン」です。
「ばんや」店主、料理人の、井上利晴さんです。井上さん、美味しい「旅めし！」、ありがとうございました、ごちそうさまでした！　また来ます！
ハワイ、ではありません。向島の海は、この美しさ！　向島の立花という地区の海です。