ホロコースト文学・・・何度読んでも慣れることができません。収容所の描写では、人間ここまで残酷になれるのかと目を覆いたくなるようなエピソードが延々続き、とにかく辛い。著者が助かってこの本を書いたとわかっているからなんとか読める作品です。そして主人公・エヴァが開放された後の話が全体の1/3位あり、そこにはアンネ・フランクの父・オットーのその後が描かれていたのも救い。家族でたった一人残されたオットー氏ですが、同じ傷を持つエヴァの母親と再婚し、エヴァの子どもたち=孫をとても可愛がったそう。エヴァの中に亡き娘たちを重ねたのでしょうか。想像していたより幸せそうな“その後”があって、私も少しホッとできました。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!)
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