「なぜこの作品を?」アンソロジーに入れるほど『兎』がお好きな小川さん。とにかく怖い、そして残酷、さらに不気味な感触が文章を通して気持ち悪いほど伝わってくるこの作品のどこに惹かれたのか、それが今日一番知りたかったことでした。「頭にある物語を吐き出すよう書く、書かないでいることが耐えられない」という、作家の生き方を凝縮しているかような作品とのこと、そこが魅力の一因なんですね。理性が皆無、人間の本来持っている野生がむき出しに描かれていますが、「人間が誰でも隠したい、井戸の底の一滴すくいとったような作品」と小川さんが表現していたのが、さらなる恐怖をそそりました。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!)
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