小川さんのおかげで毎年この時期、ホロコースト文学に触れる機会を得ていますが、これまでの中で最もわかりやすい言葉で綴られていながら、最もリアルで恐ろしかった作品。毎日降りかかる災難をディタがどう乗り切っていくのかハラハラし、ページをめくる手が止まりませんでした。小川さんが指摘されていたとおりこの作品にはアウシュヴィッツで行われていたことの他に、「人間にとって本とは?」という大きなテーマが流れていて、文学に対する名言がいっぱい!私が好きなのは「本を開けることは汽車に乗ってバケーションに出かけるようなもの」という言葉。コロナ禍の今も、本はやっぱり電車にも、車にも、飛行機にも、宇宙船にもなってくれますね。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!)
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