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病と生きる主人公の、ある意味麻痺してしまった死への感情。それを冷え冷えとした言葉で綴った美しい作品です。ところで唯一といってもいい主人公以外の登場人物・折田くんに注目していた小川さん。確かに言いがかりともとれる言葉を堯に投げつけられても冷静にかわし、その上で自然と聞き役に回っていて、数ページしか登場しないのですがとにかく爽やかな印象を残します。終始暗い(暗くてもしょうがない境遇の)堯ですが、こんな友だちがいて良かったなぁとホッとしたシーンでした。元気になって、二人で旅でも楽しんでくれていたら良いのですが。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2021年01月10日
カレル・チャペック『長い長いお医者さんの話』
2021年01月03日
宮城道雄『新編・春の海-宮城道雄随筆集』
2020年12月27日
『マイ・ベスト・ブック2020』
2020年12月20日
オー・ヘンリー『最後のひと葉』

アーカイブ
美しき夕暮れ/エマニュエル・パユ(フルート)、安楽真理子(ハープ)
ドビュッシー作曲。「あああ大きな落日がみたい」とさまよう主人公。クラシック音楽が好きだった梶井基次郎、ドビュッシーも、感動した作曲家。「あああ大きな落日が見たい」とつぶやく主人公「冬の日」のクライマックスです。
冬の散歩道/サイモン&ガーファンクル
「冬の日」には、主人公が歩く場面が多く出てきます。「電車の中で出会う病気の娘、質屋、など、途中に出会う人たちは彼の心の中から出てきた人のようにさえ思えます」と小川さん。
 
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