久しぶりに読後頭の中が「?」で埋め尽くされた作品。なので今日は小川さんからどんな解釈が伺えるか楽しみにスタジオに入ったのですが、アンソロジーに選び、これまで何度もこの小説を読んできた小川さんですら、「今回改めて気づいたことがありました!」。変幻自在、正体不明、まるで生き物のような不思議な小説ですね。ところで語り手の“彼”が全く知らない通りすがりの人に「あなたの生活はひどくはかないものになってしまいます」と言われる印象的なシーンがありますが、小川さんも20代の頃やはり知らない人に「私は死にもの狂いですっ」と言われたことがあるそう!しかし凄いのが小川さんの思考。「そうだ!私も死にもの狂いで小説を書こう!!!」…後の芥川賞作家の誕生である。
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