気まぐれな悪女に純情な男が振り回され破滅していくストーリー・・・と思い込んで読み始めたのですが、久々に大物ダメ男が出現!カルメンさん大変失礼いたしましたと謝りたくなるほど、男=ドン・ホセが酷いお話でした。確かにカルメンは悪女です。でも生き方の軸がまったくブレないので、そこまで性悪とは思えないのです。対してドン・ホセは、故郷を追われたのはスポーツのせい、身持ちを崩したのはカルメンのせい、彼女を殺しちゃったのも自分を好きと言ってくれなかったから・・・と全て人のせいにするダメ人間。だいたい自由気ままの塊のようなカルメンを束縛したいだなんて、愛の押し売りにも程がありますよね。というわけで『カルメン』は悪女の話でなく、徹底的に噛み合っていなかった男女のお話(withダメ男)でした。
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