明治という身分や価値観が目まぐるしく変化した激動の時代、その変化について行けない不器用な大人たちのとばっちりを食ってしまった、賢く健気で負けず嫌いな少年の物語です。とにかく主人公・吾一の周りには、ダメな大人が多すぎ! その筆頭・吾一の父は「生まれる時代が遅すぎた」ということを差し引いてもダメすぎるダメ男。能書きばかりで全く役に立たず、家族を1ミクロンも顧みないくせに、妻が亡くなった時には「恋女房に先立たれて哀れな俺」に酔いしれたり、吾一のピンチに現れないどころか消息を絶ち、労働という負の遺産だけ残して蒸発…いやはやとてつもないダメ親父でした。今回番組で読んだテキストではラスト、吾一には明るい未来が待っていそうでしたが、父がふらりと帰ってこないよう祈るばかりです。(帰ってきそうだなぁ!)
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!)
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