なんだか取り紛れてランチを食べ損ねてしまった、という時ですら次の食事のことで頭がフル回転するワタシとしては、40日間食べないっていったいどーゆーことですかッ!とタイツ姿の断食芸人をそこへ座らせてこんこんと問い詰めたい気分。いや、断食芸人はすでにおとなしくちんまり座り続けているのだけど。それよりも檻に閉じ込めてそれを見世物にする興行主のほうか。でも当の断食芸人が誰にも強制されずむしろ自ら追い込んでるしなあ。そもそも嬉々として檻を取り囲む見物人こそ悪趣味なんじゃないの…。カフカが描く物語を身近な何にあてはめて読むのか。連想するものは人それぞれでしょうし、本を開くたびに変わるかもしれません。そして私たちはどの立場にもなり得ることに気付かされるのです。
(アシスタント:小山ジャネット愛子/オフィシャルブログはこちら) |