“童話の王様”というタイトルを持つアンデルセン。描くのは子ども向けのお話と思い込んでいましたが、今回取り上げた『モミの木』は展開に容赦がなく、結末も救いがない、だからこそ大人の心にも強く響く物語でした。たしかにモミの木の立場でクリスマスを過ごしたら、突然暴力的に切られていつの間にか飾られ、周りでぎゃーぎゃー子どもはうるさいわ、ロウソクの火で葉っぱは焦げて熱いわ、終わったら屋根裏部屋に放置されるわ、たまったもんじゃないですよね。しかしモミの木の目線というコンセプトを思いつくそのアイディアも凄い!「アンデルセン、もしかしたらクリスマスを一緒に過ごしてくれる人もいなかったから、こういうことを思いついたのかもしれませんよ」と小川さん。・・・さらに悲しい話に思えてきました。
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