何か大きな事件が起こったり、主人公が偉業を成し遂げるわけではないけれど、その内容にとても心うたれる作品。ありのままを飾ることなく表現する自然主義文学の代表作ですが、それでも話の展開が面白かったり、登場人物が魅力的だったりするのが田山花袋の凄さなのでしょうか。『蒲団』ではダメ男の主人公に大興奮(大ブーイング?!)だった小川さんと私ですが、今回は好人物だらけの『田舎教師』の世界にほっこり。特に主人公を何かと助ける優しい荻生くんに2人で惚れました。「平凡であることは難しく、偉大ですね」と荻生くんを評した小川さん、ラスト彼の良さが主人公にも伝わって良かったです!
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |