あまちゃんファンのみなさん、そして『潮騒』といえば百恵&友和だろうというみなさん、改めて読む三島由紀夫の潮騒はいかがでしたか。真っ裸で焚火を飛ぶという場面について、昔から「何がどうなってそんな状況になるの?」と不思議に思っていた私ですが、そこには納得のいきさつがあり、また純粋さ・素朴さを集めて物語にしたような潮騒を象徴するエピソードで、とても神々しく思えました。さて魅力的な人物たちが脇を固める潮騒の中で、私は初江の父・照吉がお気に入り。頑固で気難しい照吉ですが、新治の良さを認めて「新治は気力を持っとるのや」と高らかに宣言するシーンは、ここで物語が終わってもいいぐらいの名シーンに思えました。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |