美しい自然、自分を慕ってくれる犬、そして素晴らしい感受性を持ちながら、父親がユダヤ人であるがゆえ貧しく辛い生活を強いられている主人公のアンディ。繊細な言葉で思いを綴るアンディが痛ましく、「普通の生活を送らせてあげたかった・・・」と切なく思いながら本を閉じました。中でも愛犬家の小川さんと私には、少年と愛犬の悲しすぎる別れを描いた短編がたまりませんでしたが、最後にアンディが先生から貰う励ましの手紙に一筋の希望の光が。「先生の励まし通りにアンディはその後頑張って、やがて作者・キシュに成長していくんですね」という小川さんの指摘に、こちらも少し救われた思いです。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |