読み始め、「このままストーリーなどはなく、詩のような世界が続いていくのかな」と予想しながらページをめくっていたのですが、それは良い意味で裏切られました。上質なミステリー顔負けの展開。登場人物は一人も無駄なく有効活用され、「蜘蛛の糸のようにおどろおどろしく、綿密に張り巡らされたストーリー」と小川さんが評するその先には、驚きのフィナーレが待っていました。ところでエリザベートとポールは、実在のある姉弟がモデルになっているのだそう。スタジオで彼らの写真を見たのですが、美しいものを愛した“芸術家”ジャン・コクトーが選んださすがの美貌!小川さんとしばし言葉を失いました。
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