何回読んでみても不思議な感覚にとらわれるこの作品。というのも、物語の「語り部」が次々と姿をかえるんです。ある時は妻の視点で、ある時は夫の視点で そしてある時は2人を外から見ている何かの視点に。『こういう書き方って文学としては正しい書き方ではないけれど、不思議としっくりきているんですよね。』と小川さん。停電の夜、今まで話さなかったことを話したくなるという不思議な空気を、この「語り部不明」さが、さらに盛り上げているような気もしてきます。 (アシスタント:藤丸由華)
ルビー・マイ・ディア/セロニアス・モンク 停電が予定よりも早く復旧してしまった夜、”シュクマール”は”ショーバ”が好きなセロニアスモンクのアルバムをかけました。
イッツ・トゥー・レイト/ アマー 二人の仲は修復するにはもう遅すぎる。。というキャロル・キングの代表曲です。歌はUKエイジアンのシンガー、アマー。
ドント・ノウ・ワイ / ノラ・ジョーンズ ノラ・ジョーンズのお父さんはインド人のシタール奏者ラビ・シャンカール、でも彼女はインドで暮らしたことはない、という経歴とエキゾチックな美貌がジュンパ・ラヒリを連想させます。グラミー賞8部門受賞のデビューアルバム『Come Away With Me 』より。