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ことのいきさつ約束の月曜日約束のアーティスト発表楽曲制作プロジェクト発足

第5回 2月20日更新 back top next
『やま かた山×片』制作日誌
SCHOOL OF LOCK!

場所は再び、都内。

里菜ちゃん、喜多先生、そして、サポートメンバーの方々。

一人の10代アーティストをきっかけに集まった“仲間”たちとともに、この日も、長時間に渡るスタジオ作業を終えた山田先生。

その表情が、いつもと違う。

「いい感じです。だんだん、イメージ通りになってきました。もちろん、細かいことを言い出すとキリはないんですが、レコーディング前の準備段階として、できることは全部できたと思います。」

“全部”? ということは―

「今週、いよいよレコーディングに挑みたいと思います。」

―!

※ ※ ※ ※


この一ヶ月、とんでもない過密スケジュールの中、怒濤(どとう)の日々を過ごしてきた2人。

今回の“山×片 制作日誌”は、山田先生にフォーカス。

ASIAN KUNG-FU GENERATIONのレコーディング、さらには、昨日からスタートしたアリーナ公演“BEST HIT AKG“に向けての準備の合間を縫いながら、制作作業を続けてきた山田先生。

“レコーディング”という一つの山場を迎えた今、山田先生が思うこと。
この一ヶ月の、記憶と想いの欠片(カケラ)たち。



◆Looking back―振り返って
「なんといっても、ここまで、よくついて来てくれたなと思います。前にも言いましたが、ただでさえ時間がないものだから、僕も、申し訳ないと思いつつ、サクサク進めちゃって。それだけでも疲れるはずなのに、知らない専門用語も飛び交って… もう、本当にしんどかったはずですよ、里菜ちゃんは(苦笑)。僕らも業界に入りたての頃、同じようなことでヘトヘトになったり悩んだりしましたし、未だに“あれはしんどかった”って話をすることもあるくらいですから。その辛さは、身にしみて分かっているつもりです。」

◆Now―今と、これから
「ただ、曲を作るって、それだけ大変な作業なんですよね。最低限、妥協できないポイントは絶対に出てくるので。だから、だんだん辛い作業にもなっていく。これから本気で音楽を続けていけば、必ず突き当たる壁なんじゃないですかね。だから今回は、今後につながるいい経験になるとは思います。というか、今の時点で、必死で無理をしながらも周りの演奏に合わせてきてくれているのが、本当にすごいと思いますね。僕らはここまでできませんでしたから。」

◆“The beginning”―“始まりに”
「今回の曲は、音源を聴いた瞬間に、素晴らしい曲だと思いました。もう、聴いた時から、自分の中でもすごくイメージが湧いて。あとは、大人の変なよこしまなアイデアを詰め込むのではなく、元々の素材が持っている魅力に寄り添って、彼女の想いやエネルギーを最大限に引き出してあげられたらと思いましたね。」

◆Produce―プロデュース
「今回、特に心がけているのは、彼女がこの曲を作った時の想いやイメージを、なるべく丁寧に聞き出して、明確にしていくことですね。曲を作った本人のイメージって、ものすごく大切なんです。歌詞や曲を書くって、それは本当にとんでもないことで。そうして生まれた作品を、僕がどうこう言って変えたりできるものじゃないんですよ。」

◆Communication―コミュニケーション
「ただ、里菜ちゃんも、自分のイメージを僕に伝えるために、色々戸惑っている部分はありましたね。それでも、お互い、言葉や楽器を駆使しながら、必死で対話を続けて。なんとなく、コミュニケーションが取れてきた… 気はしています(笑)。その結果、本当にいい曲になってきたと思いますよ。」

◆Rina Katahira―片平 里菜
「里菜ちゃんは、本当に“自分”がある子だと思いますね。言葉にできない感情も、なんとか必死で伝えようとしてくれますし、結果、伝わってきますから。そもそも、一人でギターを持っていろんなオーディションを受けるような気合いがある子って、本当に少ないんです。しかも、そのままステージに上って、サラリと歌い上げちゃう感じ。もちろん、本人は“サラリ”とこなしている訳ではないかもしれませんが、結果、それができちゃっているすごさ。」

◆Band―バンド
「実は里菜ちゃん、バンドをやってみたくて、以前にメンバーを探したこともあるらしいんですが、最終的には、“一人でやりたい”と思ったみたいで。きっと、自分のやりたいことやイメージが明確なんですよね。ほんと、芯がある人だなと思います。今回で初めてバンドを経験したということですが、“バンドサウンド”の経験は、今後書く曲の完成度にも関係してくるんじゃないかな。」

◆Future―未来
「最初に彼女の歌を聴いた時、内に秘めた、とんでもないエネルギーを感じたんですよ。これから、この世界に向けて、“何か”を放って行けるような…。ほんと、“逸材”だと思うな。もう少し経ったらすごく有名になって、こんなオッサンのことなんて、忘れられているかもしれない(笑)。でも、そうなってもらうための、いい橋渡しができればと思います。…うん、いい作品になるといいな。」



これから数年後。
里菜ちゃんと山田先生は、この出逢いと、共に過ごしたこの数ヶ月を、どんな風に思い返すんだろう。

さあ、いよいよ、レコーディングが始まる。

“始まりに”

改めて、なんてステキなタイトルなんだろう。
つづく

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