- 2014.10.26
奥多摩の森の動物たち 1
今回は東京・奥多摩の森の動物たちの調査・研究を続けている動物学者の今泉忠明さんにお話しをうかがいます。
今泉さんは動物の生態に関する著書を多数出されていて、現在は、奥多摩の森の動物たちの調査・研究を続けている方。伊豆高原ねこの博物館 館長という肩書きもあるそうです。
今泉さんに奥多摩の森のお話しをうかがいました。
~今泉さんは動物学者として色々な研究機関でお仕事されてきたんですよね?
今泉:そうですね。大学を出る頃は、海の研究をしようと思って、海のことをやっていたんです。そこへイリオモテヤマネコが発見されて、現地に調査に行けといわれて、以来、ずっと陸の動物を調査してます。
~私も西表島に行ったんですけれど、イリオモテヤマネコを見ることができなかったんですが、、どうやって見ることができたんですか?
今泉:行動範囲を調べるのが目的だったんが、まず最初の一ヶ月は生きてる鶏を森の中につないでくるんです。そして、そしてそこに屋根を作って、餌箱と水と置いて、それを7か所を鶏が食べられているかどうか毎日見にいくんです。そして20日くらいで最初の鳥が食べられたんです。鶏というのは4キロくらい体重がありますので、イリオモテヤマネコは一度には食べません。一度獲物を仕留めると、3日は来るんですね。葉っぱをかけてしまっておくんです。だから、観察するには最初に来た日の晩が狙い目なんです。そばの木の上にテントを張って隠れて待ってるんです。そうすると、向こうからトコトコ来るんです。ただ真っ暗のときに来ますんで。イリオモテヤマネコは夜行性なので、昼間は日向ぼっこしたりしててあまり行動しないんですけど、夜になると来るんですね。
~イリオモテヤマネコってどんな感じなんですか?
今泉:家猫より少し大きくて、10センチくらいかな。尻尾がとても太いんです。色は黒いので、真っ暗闇のなか、やって来るとなかなかわからないんです。
~そうなんですね。ぜひ一度見てみたいです。ところで、現在は伊豆高原猫の博物館の館長を務めながらその奥多摩の調査もされているそうですね。今日は奥多摩の森のお話をおうかがいしたいのですが、なぜ奥多摩を調査されているのですか?
今泉:奥多摩はまず東京都ということですね。東京都にも熊がいるっていうと結構びっくりしますよね。奥多摩は東京都でありながらたくさんの自然が残った地域です。そこがおもしろいかなと思ってるんです。
~最近も奥多摩の森に行かれてるんですか?
今泉:月に1回、基本的には2泊3日で行ってます。僕は動物が入ってくる近づいてくるとビデオが回り始めるカメラを設置していて、その記録メディアとバッテリーの交換をしに行っています。それで、大体それは着いた日に終わってしまうんで、次の日からはその地域の自然観察。ブラブラ歩きですね。最近は若い子連れのお母さんとか、そういう人も参加してきてるんですよ。邪魔じゃなければ連れてってくださいっていう人が結構いて、それで一緒に森の中を歩いてるんです。この間は初めて来たお子さん、6歳だったかな?その人も一緒に川へ降りていって遊んだら、とても喜んで、ずぶ濡れになって遊んでましたね。
~設置しているカメラには、動物は映っているんですか?
今泉:日本にいる中形以上の哺乳類全て映ってますね。ニホンカモシカ、ニホンジカ、イノシシ、ツキノワグマ、アナグマ、タヌキ、イタチ、テン、ニホンザル、野兎、キツネ…
~うわあ!すごいですね!今ちょうど、紅葉もし始めていて、秋真っ盛りって感じなんですが、この時期の奥多摩の森っていうのはどんな感じなんですか?
今泉:奥多摩は杉、ヒノキの植林が多いので、濃い緑と、残っているコナラ、ミズナラといった自然林の木が黄色く変わって、色とりどりという感じですね。あと、ナナカマドの赤ですね。ですから3色ちゃんとあってとてもきれいです。
~訪れるには絶好の季節なんですね。奥多摩での動物の調査は、具体的にはどんなことを調査されているんですか?
今泉:動物の行動、習性ですね。どんな動きをして、何をしているのかっていうのを種類ごとに調べようとしているわけです。
~イノシシの牙かけというのがあると聞いたんですが、これはどういうものなんですか?
今泉:イノシシは、泥んこがある場所を知っていて、そこでゴロンゴロン、ぬたをうつっていうんですが、泥を体になすりつけるんですね。それを30分くらいやると、タタタタッと駆け上がっていって、マツの木を見つけてそこに体をこすりつけるわけです。その時に牙かけといって、牙でマツの幹を削るんですね。そうするとそこから松ヤニが出てきます。それを体になすりつけるんですね。おそらく虫よけのためにしてるんじゃないかと思います。ですから、そこの下に行くとイノシシの毛が落ちてるんです。イノシシの毛は特徴的で、長い毛で、先が3つに分かれてるんです。それがあれば、絶対にイノシシが来たということ。本当はそこの泥を調べないといけないんですよね。そこにダニとかノミとかそういったものがいれば、確実にそれらの寄生虫をとるために泥浴びをして牙かけをやるということがいえるんですねが、まだ泥を集めるまではいってないんです。
~泥を集めるのは難しい作業なんですか?
今泉:うーん、やっぱり泥を集めてもですね、それを水で溶いて、コーヒーのろ紙みたいなものでろ過して、そこから探さないといけないんですね。それだけで結構大変ですね。
今泉さんのお話いかがだったでしょうか。来週も続きをお届けします。
今回お届けした模様はポッドキャストでも詳しくご紹介しています。
こちらもぜひお聞きください!
【今週のオンエア曲】
・Roar / Katy Perry
・Turn our world around feat.Emi Meyer / 大橋トリオ
今泉さんは動物の生態に関する著書を多数出されていて、現在は、奥多摩の森の動物たちの調査・研究を続けている方。伊豆高原ねこの博物館 館長という肩書きもあるそうです。
今泉さんに奥多摩の森のお話しをうかがいました。
~今泉さんは動物学者として色々な研究機関でお仕事されてきたんですよね?
今泉:そうですね。大学を出る頃は、海の研究をしようと思って、海のことをやっていたんです。そこへイリオモテヤマネコが発見されて、現地に調査に行けといわれて、以来、ずっと陸の動物を調査してます。
~私も西表島に行ったんですけれど、イリオモテヤマネコを見ることができなかったんですが、、どうやって見ることができたんですか?
今泉:行動範囲を調べるのが目的だったんが、まず最初の一ヶ月は生きてる鶏を森の中につないでくるんです。そして、そしてそこに屋根を作って、餌箱と水と置いて、それを7か所を鶏が食べられているかどうか毎日見にいくんです。そして20日くらいで最初の鳥が食べられたんです。鶏というのは4キロくらい体重がありますので、イリオモテヤマネコは一度には食べません。一度獲物を仕留めると、3日は来るんですね。葉っぱをかけてしまっておくんです。だから、観察するには最初に来た日の晩が狙い目なんです。そばの木の上にテントを張って隠れて待ってるんです。そうすると、向こうからトコトコ来るんです。ただ真っ暗のときに来ますんで。イリオモテヤマネコは夜行性なので、昼間は日向ぼっこしたりしててあまり行動しないんですけど、夜になると来るんですね。
~イリオモテヤマネコってどんな感じなんですか?
今泉:家猫より少し大きくて、10センチくらいかな。尻尾がとても太いんです。色は黒いので、真っ暗闇のなか、やって来るとなかなかわからないんです。
~そうなんですね。ぜひ一度見てみたいです。ところで、現在は伊豆高原猫の博物館の館長を務めながらその奥多摩の調査もされているそうですね。今日は奥多摩の森のお話をおうかがいしたいのですが、なぜ奥多摩を調査されているのですか?
今泉:奥多摩はまず東京都ということですね。東京都にも熊がいるっていうと結構びっくりしますよね。奥多摩は東京都でありながらたくさんの自然が残った地域です。そこがおもしろいかなと思ってるんです。
~最近も奥多摩の森に行かれてるんですか?
今泉:月に1回、基本的には2泊3日で行ってます。僕は動物が入ってくる近づいてくるとビデオが回り始めるカメラを設置していて、その記録メディアとバッテリーの交換をしに行っています。それで、大体それは着いた日に終わってしまうんで、次の日からはその地域の自然観察。ブラブラ歩きですね。最近は若い子連れのお母さんとか、そういう人も参加してきてるんですよ。邪魔じゃなければ連れてってくださいっていう人が結構いて、それで一緒に森の中を歩いてるんです。この間は初めて来たお子さん、6歳だったかな?その人も一緒に川へ降りていって遊んだら、とても喜んで、ずぶ濡れになって遊んでましたね。
~設置しているカメラには、動物は映っているんですか?
今泉:日本にいる中形以上の哺乳類全て映ってますね。ニホンカモシカ、ニホンジカ、イノシシ、ツキノワグマ、アナグマ、タヌキ、イタチ、テン、ニホンザル、野兎、キツネ…
~うわあ!すごいですね!今ちょうど、紅葉もし始めていて、秋真っ盛りって感じなんですが、この時期の奥多摩の森っていうのはどんな感じなんですか?
今泉:奥多摩は杉、ヒノキの植林が多いので、濃い緑と、残っているコナラ、ミズナラといった自然林の木が黄色く変わって、色とりどりという感じですね。あと、ナナカマドの赤ですね。ですから3色ちゃんとあってとてもきれいです。
~訪れるには絶好の季節なんですね。奥多摩での動物の調査は、具体的にはどんなことを調査されているんですか?
今泉:動物の行動、習性ですね。どんな動きをして、何をしているのかっていうのを種類ごとに調べようとしているわけです。
~イノシシの牙かけというのがあると聞いたんですが、これはどういうものなんですか?
今泉:イノシシは、泥んこがある場所を知っていて、そこでゴロンゴロン、ぬたをうつっていうんですが、泥を体になすりつけるんですね。それを30分くらいやると、タタタタッと駆け上がっていって、マツの木を見つけてそこに体をこすりつけるわけです。その時に牙かけといって、牙でマツの幹を削るんですね。そうするとそこから松ヤニが出てきます。それを体になすりつけるんですね。おそらく虫よけのためにしてるんじゃないかと思います。ですから、そこの下に行くとイノシシの毛が落ちてるんです。イノシシの毛は特徴的で、長い毛で、先が3つに分かれてるんです。それがあれば、絶対にイノシシが来たということ。本当はそこの泥を調べないといけないんですよね。そこにダニとかノミとかそういったものがいれば、確実にそれらの寄生虫をとるために泥浴びをして牙かけをやるということがいえるんですねが、まだ泥を集めるまではいってないんです。
~泥を集めるのは難しい作業なんですか?
今泉:うーん、やっぱり泥を集めてもですね、それを水で溶いて、コーヒーのろ紙みたいなものでろ過して、そこから探さないといけないんですね。それだけで結構大変ですね。
今泉さんのお話いかがだったでしょうか。来週も続きをお届けします。
今回お届けした模様はポッドキャストでも詳しくご紹介しています。
こちらもぜひお聞きください!
【今週のオンエア曲】
・Roar / Katy Perry
・Turn our world around feat.Emi Meyer / 大橋トリオ