ヘアメイクアーティストから見た錦織圭さんと浅田真央さん(2021/07/24 放送)
Podcast
今週は、ヘアーメイクアップアーティストの高橋 貢(みつぐ)さんをお迎えしました。
初の著書『大人の上品ツヤ肌メイク』を出したばかりの高橋さん。これまでに今井美樹さん、三國連太郎さん、ビートたけしさん、米倉涼子さん、堤真一さん、森高千里さんといった数々の芸能人のほか、錦織圭さん、浅田真央さん、大坂なおみさんなど、アスリートのヘアメイクも手掛けてきた売れっ子です。
初の著書『大人の上品ツヤ肌メイク』を出したばかりの高橋さん。これまでに今井美樹さん、三國連太郎さん、ビートたけしさん、米倉涼子さん、堤真一さん、森高千里さんといった数々の芸能人のほか、錦織圭さん、浅田真央さん、大坂なおみさんなど、アスリートのヘアメイクも手掛けてきた売れっ子です。
「アスリートの一番最初の仕事は、カズ(三浦知良さん)だったんです。ブラジルから日本に帰ってきてヴェルディに入るっていう時に、たまたまぼく、奥さんの(三浦)りさ子ちゃんと仕事してまして。りさ子ちゃんの紹介で会って、そこから」
アスリートはヘアメイクに関するリクエストがあまりない人が多いようです。
「基本ないんですよね。みなさんもう、お願いします、ってまな板の上の鯉になっていただくので、逆にプレッシャーっていうのもありますけど。ファンのみなさんがご覧になってる錦織くんだったり真央ちゃんだったりっていうそれぞれのイメージがありますので、コマーシャルでもイベントでも競技されてる時のカッコよさを壊さないようにしなきゃいけないな、っていうプレッシャーはあります」
高橋さんによると、メイクの9割は“ファンデーションまで”で勝負が決まるんだとか。
「ぼくはそう思ってます」「特に男の人は、今10代20代の子は韓国風メイクとかで口紅まで塗るメイクになりますけど、それ以上の年代になると、いかに周りからバレないようにするか、でもシミとか隠したいところは隠したい、それで清潔にちょっとイケメンに見えたい…っていうのが一般の方だと思うんですね。それにはやっぱり薄くした方がいいですよ」
「(ファンデーションは)基礎です。薄くつけてもキレイにフィットするためには、いかに日頃のスキンケアをちゃんとしておいていただくかが問題なんです。それは男の人も女の人も同じです」
「魔法はかけます。どういう方にでも魔法はかけます、カッコよく言わせていただくと。でも(日頃のスキンケア次第で)そのかかりかたが違うと思います」「だって(錦織)圭くんでも、あんだけ日に当たってやってらっしゃいますけど、ちゃんと日焼け止め塗ってますよ、自分で。で、あとはちゃんと化粧水もつけてクリームもつけて、ちゃんとケアしてます。だからいつもキレイです」
また、高橋さんは浅田真央さんについてこう話してくれました。
「真央ちゃんはもうホントにゆで卵みたいな肌なんです。ツルッ!と」「本来がそうなんです。だからホンットにファンデーションは薄く、です。ぼくがやる場合は。ちょっと太眉が彼女のトレードマークなので、あれを細くしないようにしようと思ったりとか。全国民のアイドルじゃないですか、浅田真央って。あれをメイク一つで壊すと…」
「(浅田さんは)よく見てるんですよ。メイクしてる途中も。ずうっと見てて、つぎ自分でやったらできるんですよね。勉強熱心で、やっぱり頭がいいですよね」
高橋さんはヘアメイクという仕事についてこんなこともおっしゃっていました。
「直接やっぱり肌と肌をさわるので、感じちゃうんですよね。今日は調子悪いとか、調子いいとか。逆にぼくも思われるんですよ。なので、しっかり自分自身がエネルギーを貯めて各現場に行ってやらせていただかないと、ただただ疲れちゃうんですよ」
「例えば、前の晩きっと遅くまでドラマ撮ってらしたんだろうな、今日はちょっとお疲れ気味だろうな、いつもよく話すんだけど今日は話さないでメイクしてあげたほうがいいだろうな、って感じたりとか。1時間とか1時間半のヘアメイクの時間で、最初は疲れてらしても終わって衣装を着た時は、はぁ綺麗になった!さぁいけるわ!って思っていただくことがヘアメイクのホントの仕事だと」
恵さんとは長い付き合いで、“みっちゃん”と呼ばれている高橋貢さん。京都出身で、ヘアーメイクアップアーティストとして独立したきっかけは、1988年から始まった今井美樹さんのコンサートツアーだったそうです。
「ちょうどぼくの師匠(新井克英さん)が今井美樹ちゃんをやってたので、アシスタント時代ですから一緒に行くじゃないですか、仕事で。そして、美樹ちゃんはもうデビューされてたんですけど、歌手として初めて全国ツアーをするのがこの年で。その時に大きいところだけ…東京・大阪・札幌ぐらいはうちの師匠がやって、あと全国をみっちゃんに回ってくれない?って言っていただいたんです」
「でも試験があったんですよ。まぁ厳しくて、3回、京都に帰れ!って言われましたよ(笑)。師匠がいたからこそ、ぼくに繋がって。ただ、そこでマネージャーにも言われたんですけど、あんたね、この仕事をきちっとできるかできないかで今後ヘアメイクとしてやっていけるかやっていけないかが決まるわよ!って。心して挑みなさい!って27歳の時に言われたんです」
「(コンサートでは)早替えもあるので、頭をその時にチェンジしなきゃいけないのと…。いや緊張しましたけど、もう何ヶ月も何十人って一緒に行くんで家族になっちゃうんですよね。全国30何箇所っていうのが3年続いたんですよ。その中で、グッズの撮影だったりとか、もうちょっとしたらPV(プロモーションビデオ)もやらせてもらえるようになったり。そしたらCDジャケットも」「そうやってちょっとずつ仕事の幅を広げて」
今井美樹さんのメイクのテーマは「ナチュラル」だったとか。
「肌キレイなのでもうホントに薄く、です。それこそ。その頃からファンデーションは薄く」
「ただ、ツアーで衣装に合わせてつけましょう、って決まった口紅の色が朱赤なんですね。で、美樹ちゃんは今でこそあの大きな口がトレードマークになってますけど、その頃はあまり自分では好きじゃなかったんです。赤をつけると余計ハッキリするので好きじゃなかったんですけど、でもこれにしましょうって決めて、やったんです」
「ぼくにとってはその赤い口紅を塗るっていうのはもう1ミリの誤差もわかるわけです。ぜんぶ衣装を着て、頭も出来て、あと口紅っていう時に、はい、みっちゃん!って言って、こうやって口紅を差し出してくれたんですよ。それでゆっくり丁寧に描いて」「ホントに緊張しましたけど。育てて頂きました、美樹ちゃんには」
「それで、その赤い口紅が好評で、なんとそのあと美樹ちゃんが資生堂の赤い口紅のコマーシャルをとったんですよね」「あ、良かったぁ…って。でも、その頃は(今井美樹さんのCMのメイクは)資生堂さんがやられましたけどね(笑)。資生堂さんは(専属の方が)いらっしゃるので、ちゃんと」
↓こちらが高橋さんの著書『大人の上品ツヤ肌メイク』。
イメージモデルは風吹ジュンさん。帯には“奇跡の60代が叶う肌づくり”と書かれています。
「あえて60歳以上の方に向けての本とさせていただいてるんですけど、中身は若い方から50代までご覧いただいてもヒントになるかなって」
来週も引き続き、高橋貢さんをお迎えします。
「あえて60歳以上の方に向けての本とさせていただいてるんですけど、中身は若い方から50代までご覧いただいてもヒントになるかなって」
来週も引き続き、高橋貢さんをお迎えします。