平尾成志さんが盆栽と音楽のコラボが誕生したきっかけを語る!(2019/07/20 放送)
先週に引き続き、今週も盆栽師の平尾成志(ひらお・まさし)さんをお迎えしました。
大学時代に盆栽と出会い、埼玉県の盆栽園・加藤蔓青園で5年間の修行を積んだ平尾さん。師匠の加藤三郎さんは『世界盆栽友好連盟』を設立した方だそうで、修業を終えた平尾さんは2009年にスペインのマドリードへ渡り、現地の盆栽園で技術指導や盆栽の手入れを行ったとか。
「その時は3ヶ月間だけ行って、向こうでいろいろ教えながらも勉強させて頂いて。いったん帰ってくることにはなるんですけれども、帰ってきてからは元々お世話になっていた盆栽園を手伝いながら、海外の案件が来ると海外に行きました」
2013年には文化庁の『文化交流使』に選ばれ、4ヶ月半で11カ国、約120都市を回ったという平尾さん。海外でのBONSAI人気は1980年代ごろから加速していったそうで、「実は盆栽がない国を探すほうが難しいと思います」ともおっしゃっていました。
ちなみに、海外の盆栽は日本から検疫を経て輸出されているものもあれば、それぞれの国の植物を使ったものもあるそうです。
「赤道直下の国とかですと、日本の盆栽…例えば、モミジとか五葉松とかそういう木を持っていくと、冬がないので、落葉・冬眠ができなくて、ずっと伸び続けて3年ぐらいで枯れるんですよ。なので、その国に自生している木で…」
大学時代に盆栽と出会い、埼玉県の盆栽園・加藤蔓青園で5年間の修行を積んだ平尾さん。師匠の加藤三郎さんは『世界盆栽友好連盟』を設立した方だそうで、修業を終えた平尾さんは2009年にスペインのマドリードへ渡り、現地の盆栽園で技術指導や盆栽の手入れを行ったとか。
「その時は3ヶ月間だけ行って、向こうでいろいろ教えながらも勉強させて頂いて。いったん帰ってくることにはなるんですけれども、帰ってきてからは元々お世話になっていた盆栽園を手伝いながら、海外の案件が来ると海外に行きました」
2013年には文化庁の『文化交流使』に選ばれ、4ヶ月半で11カ国、約120都市を回ったという平尾さん。海外でのBONSAI人気は1980年代ごろから加速していったそうで、「実は盆栽がない国を探すほうが難しいと思います」ともおっしゃっていました。
ちなみに、海外の盆栽は日本から検疫を経て輸出されているものもあれば、それぞれの国の植物を使ったものもあるそうです。
「赤道直下の国とかですと、日本の盆栽…例えば、モミジとか五葉松とかそういう木を持っていくと、冬がないので、落葉・冬眠ができなくて、ずっと伸び続けて3年ぐらいで枯れるんですよ。なので、その国に自生している木で…」
そして、海外の盆栽や海外の人たちが感じる盆栽の魅力について伺う中で出てきたのが、“禅”というキーワードでした。
「盆栽って繊細なイメージがあるので、海外の方ができるのかな?って、もちろんそういうところもあるんですよね。日本の繊細さ、細部に至るところまではまだ表現できないんですけれども、何か盆栽から学ぶ“禅”のようなもの。そういう儚いもの」
「やはり禅の心が裏にあるっていう。禅って世界中で流行ったんですよ」
盆栽を見ながらお酒を飲むのが一番好きだとおっしゃっていた平尾さん。園主を務める、さいたま市西区の盆栽園・成勝園(せいしょうえん)にはバーが完備されていて、生ビールサーバーもあるんだとか。
「僕のワークショップもたまにやるんですけど。ワークショップってせっかく休みの日に時間を使って来てくださってるので、思いっきり楽しんでもらいたいなと思って、お酒を飲みながらやってもらうんですよ」
「盆栽って堅苦しいイメージがあるので、自由な発想で手を汚して綺麗なものを作ろうよ。お酒でも飲んで楽しみながら。リラックスして…っていう、そんな形でやってますね」
DJやバンドとコラボートした盆栽パフォーマンスでも注目を集める平尾さん。音楽とのコラボレーションを始めたきっかけは海外での活動にあるそうです。
「これは完全に僕のオリジナルですね。日本ではそんなにないんですけど、海外の盆栽の展示会とかイベントに参加すると、絶対に盆栽のデモンストレーションっていうのがあるんですよね」
「とある国で、海外の“盆栽マスター”みたいな人たちが呼ばれていて、ステージに5人ぐらい並んで、せーの!で作り出すんですけど…。ただ、4時間ぐらいあるんですよね。長い!っていう。で、始まった瞬間は、紹介されてワーッ!ってなってるんですけど、4時間かけて、ここで完成だ!っていう時にいちばん人がすくないっていう。全然ショーとして成立してへんな…って」
「盆栽のデモンストレーションとかだと、盆栽に興味のある人しかまず観てないのに人数が減っていくっていう。それじゃあアカンなって。盆栽を知らない方にも盆栽を知っていただきたいっていうことで、クラブなんかで寄せ植えを作ってみたり、植え替えしてみたり…」
「で、海外の方ってどんどん質問してくるんですよね。なので、ショーとして成立させようと思った時に、喋りかけられるとヤダな、ってなって、音楽と一緒にやるようにしたんですよ」
最初は40分から50分だったという盆栽パフォーマンスですが、だんだん短くなってきて、日本では20分から30分の長さでやっているそうです。
「集中というか、もう頭で考えてないような。今まで盆栽を触ってきた手に任せるような感覚になるので、最高に楽しいですね」
そんな平尾さんは現在開催されている瀬戸内国際芸術祭にも参加していて、明日7月21日(日)午後3時からは香川県の女木島で切腹ピストルズの演奏と共にパフォーマンスを行います。
現在は、日本国内が中心の活動に移りつつあるという平尾さんですが、その理由をこう話してくれました。
「とある海外の盆栽園の大御所の方が日本に行って、新宿かどこかで『自分はイタリアで盆栽の園主をやってる』って言ったら笑われたんですって。何?盆栽って?って。なんで日本人が盆栽を知らないんだ!ってお叱りを受けて。君は海外に出て盆栽を広めたいって言ってるけど、まず日本をどうにかしろって言われて、確かにそうだなと思って」
「日本だと盆栽ってどうしても年配の方の趣味だとか高いとかっていう印象を持たれているので、何かを変えないと、ホントに日本から盆栽がなくなって職人もいなくなるなっていう危機感をその時に覚えました。なので、何か新しい方法で、盆栽を広めるよりもまずは知ってもらうというか。また、カッコイイと思ってもらいたいって」
「最初は運命的な出会いで盆栽に出会えたんですけど、そこから使命を感じて。世界に盆栽を広めるとか言ってたんですけど、そこから日本のことをふと見た時に、これはたぶん僕にしかできないなっていう。勝手に天命を感じて、やろう!って」
平尾さんに今後の目標について伺うとこんな答えが返ってきました。
「一番近くにあるのが、来年の東京オリンピック。そこですよね。ま、全然話はないんですけれども、開会式とかで盆栽を…今までずっとやってきたパフォーマンスを…っていう。文化の祭典でもあるので、なんとかそこに行かせてもらえるとな、と思いながら…」
「もちろん伝統的な盆栽っていうのもアリなんですけれども、こういうふうに日本から新しく生まれた盆栽、進化していってるぞ!っていうことを見せることができれば、と思っています」
最後に平尾さんにとっての挑戦について伺いました。
「わたくしのこの名前…普通に読めない漢字なんですけども、成志(まさし)。“成功を志す”っていう名前なので、僕の挑戦ってただ単に成功を志していく、それを続けること。この名前に恥じないようにやっていくのが、常に挑戦になってくると思います」
「盆栽ってホントに完成がないので…」「たぶん挑戦して終わることがないので、ずっと挑戦し続けないといけない、ってなったら、この僕の名前の漢字の“成功を志す”、それを続けていくっていうのが、一番わかりやすいことなのかなと思いますね」
番組では、そんな平尾さんの挑戦に関するメッセージを色紙に書いて頂きました!こちらを1名様にプレゼントします。このホームページのメッセージフォームから「平尾成志さんの色紙希望」と書いてご応募ください!
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